ポイントサイト「モッピー」を使ってみた(後編)

memStockでは、Spotifyほか各種ポッドキャスト配信サービスにて「気になるサービスを使ってみた」を配信中です。
本記事は、音声配信であるポッドキャストを「文字で読みたい人」に向けて内容を要約したものです。
気になるサービスを使ってみたとは?
起業家・投資家・ファイナンシャルプランナーである山田尚貴が、今まさに気になっているサービスについて、実際に使ってみたことで感じたそのすごさや面白さから、残念な部分やネガティブな感情までを、経営者視点などの様々な角度から分析してお話しする番組です。
▽前編はこちら
モッピーの第一印象
「モッピー」はアプリとウェブの両方から利用できるサービスです。アプリのUIは「PayPay」に近い印象で、毎日貯める、ゲーム、特集などの様々なカテゴリーが並んでおり、各カテゴリーを選択すると広告掲載サイトに遷移する仕組みです。
当初は、ポイントを貯められることを前面に打ち出しているとイメージしていたのですが、広告であることが明確に表示されています。これは上場企業のコンプライアンス的な要件があるのかもしれませんが、あからさまにポイントを強調しない姿勢には好感が持てます。
一方で、遷移先で新たにアカウント登録が必要だったり、運営会社が異なるサービスが多かったりと、ユーザー体験としては分かりにくい部分もあります。例えば、「モッピーサンプル」という、化粧品などのサンプルを試せる仕組みがありますが、これも別サイトに飛ばされて新たにアカウントを登録する必要がありました。
ポイント獲得の実例
実際の利用例として、「楽天トラベル」での予約をモッピー経由で行ってみました。今回利用した広告では、通常の楽天ポイントに加えてモッピーポイントが1%追加で付与されます。予約後すぐにアカウントに獲得予定ポイントが表示されるため、いくらポイントが貯まるのかが分かりやすく、この点は評価できます。
ただし、実際のポイント付与までにはタイムラグがあります。宿泊予約の場合、実際に宿泊を済ませ、予約サイト側で決済が確定してからポイントが反映される仕組みです。日頃からポイントサイトを使っている人たちは、このサイクルをあまり意識せずにポイントを貯めていると思いますが、私のように初めて利用する場合は、アカウントに実際にポイントが発生するまでは実感が湧かないでしょう。シンプルなポイント獲得手段としては、ショッピング系の利用がおすすめです。
また、動画視聴でポイントが貯まる仕組みもありますが、30秒ほどの動画を見て1ポイントという還元率には少し物足りなさを感じました。広告配信側は十数円程度の広告費を支払っていると推測しますが、ユーザーへの還元率が低く、純粋なポイント獲得手段としての魅力に欠ける印象です。
友達紹介システムの特徴
モッピーには「お友達紹介制度」があり、紹介された人が獲得したポイントの一部が紹介者に入ってくる仕組みがあります。案件によって還元率は異なりますが、例えば広告によっては獲得ポイントの10%が紹介者に付与されます。ただし、フリーメールで登録した場合は被招待者が一定以上のポイントを使用するまでポイントが付与されないといった条件などがあります。
この仕組みは、広告をかけてユーザーを獲得するよりも効率的な手法として機能しています。広告主はユーザー獲得ができ、紹介者は継続的な報酬が得られ、紹介された人もポイントが貯まるという3者にとってメリットのある構造です。一方で、この仕組みはネットワークビジネス的な要素を含んでおり、その点には若干の懸念を感じました。
ポイントサービスの現状と展望
ポイントサービスの市場規模は2024年で2.8兆円、2028年には3.3兆円になると予測されています。キャッシュレス決済が増えており、基本的にポイントが付与されるケースが多いため、ポイント還元の機会も増加しています。
現在、楽天やPayPayなどの大手企業がポイントの経済圏を作り上げており、その競争は激化しています。モッピーのようなサービスは、様々なポイントへの交換が可能という特徴があり、この換金性の高さが今後の強みになっていく可能性があります。一方で、ポイントサイトの数自体は今後淘汰されていく可能性もあり、ほとんどのユーザーはメジャーなサービスを選択する傾向にあると考えられます。
利用における注意点
実際の利用を通じて、いくつかの重要な注意点が見つかりました。
特に気になったのは、高額ポイント案件の条件の複雑さです。不動産投資やカードローンなどの金融系案件では、数万ポイントという魅力的な還元率が提示されますが、年収や年齢、居住地などの細かい条件が設定されています。さらに、面談時にポイントについて言及するとポイント対象外になるケースもあり、これが「ポイントがもらえない」という口コミの原因の一つとなっているようです。ポイントの魅力は大きいものの、条件が複雑で獲得までのハードルが高い点は要注意です。
また、ブラウザ環境による制限も重要な注意点です。「Arc」や「Brave」など、広告トラッキングを制限するブラウザでは、追跡ができないためにポイントが付かない仕組みになっています。また、同一IPアドレスからのアクセスは同一人物と判断される可能性があり、家族間での利用には注意が必要です。
最後に、ポイントの換金や他ポイントへの交換は、一定額を超えると雑所得として確定申告が必要になる場合もあります。この点は多くのユーザーが見落としがちなため、注意が必要です。
memstock編集部
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山田 尚貴
カリフォルニア州立大学ロングビーチ校卒業後、NTTPCコミュニケーションズでシステムエンジニアとして金融機関等のシステム運用などに携わる。2009年、株式会社エニドアを創業し代表取締役に就任。クラウドソーシングサービスの開発・提供を行う。M&Aにより会社を売却後、上場企業のグループ会社の経営を6年行った後、株式会社modoを創業し代表取締役に就任。家族向けのサービスmemStockの開発を行う。 二級ファイナンシャル・プランニング技能士、証券外務員一種を保有。2児の父。



