これを読めば色々分かる!贈与についての色々な質問に回答します!

お金の話山田 尚貴(更新: 2026年3月24日
これを読めば色々分かる!贈与についての色々な質問に回答します!
*この記事は、制度やお金の仕組みを分かりやすくまとめた「一般情報」です。正しさや最新かどうかは、必ず国や金融機関などの公式情報でご確認ください。投資は元本が保証されず、損をする可能性もあります。個別の判断が必要な場合は、金融機関や税理士などの専門家にご相談ください。

意外と知らないと後で税金払ってなかった!という事になりかねない親族からの贈与。実は贈与される人によって税率や計算方法が違っていたり、金額によって異なる控除額があったりします。今回は贈与税の色々な質問に答えていきます。

Q1. おじいちゃんからお年玉を1万円貰いました。贈与税はかかりますか?

A1. 贈与税はその年の1月1日から1年間で贈与された合計金額が基礎控除額の110万円を超えた分に対して課税されます。これを暦年課税といいます。おじいちゃん以外の贈与が109万円以内の場合は贈与税はかかりません。この場合、確定申告も不要です。

Q2. 今年25歳になりました。就職のお祝いに両親から400万円を受け取りました。お祝いなのでこれには税金はかかりませんよね?

A2. 就職おめでとうございます。就職祝いに400万円はすごいですね。ただ、こちらは贈与税の対象になる可能性が高いです。教育資金の場合は非課税になる場合もありますが、今回は通常の贈与となります。この年にこの祝い金以外の贈与を受けていないと仮定すると、税金の計算は以下となります。

基礎控除後の課税金額: 400万円 - 110万円 = 290万円
贈与税額: 290万円 × 15% - 10万円(控除額) = 33万5,000円

尚、この場合は、18歳以上で直系尊属(父母や祖父母)からの贈与なので特例税率が適用されます。特例税率は以下の通り

基礎控除後の課税金額200万円以下400万円以下600万円以下1,000万円以下1,500万円以下3,000万円以下4,500万円以下4,500万円超
税率10%15%20%30%40%45%50%55%
控除額n/a10万円30万円90万円190万円265万円415万円640万円

Q3. 10歳の子どもに親から将来の備えとして500万円を渡そうと思います。税金はかかるのでしょうか?

A3. 教育資金贈与の場合は2026年3月31日までは1,500万円の免税があります(直系尊属からの場合)が、今回は明確な目的がない為、贈与税の対象となるでしょう。この年にこれ以外の贈与を受けていないと仮定すると、税金の計算は以下となります。

基礎控除後の課税金額: 500万円 - 110万円 = 390万円
贈与税額: 390万円 × 20% - 25万円(控除額) = 53万円

今回は特例税率に当てはまらないため、一般税率となります。一般税率は以下の税率と控除額で計算できます。

基礎控除後の課税金額200万円以下300万円以下400万円以下600万円以下1,000万円以下1,500万円以下3,000万円以下3,000万円超
税率10%15%20%30%40%45%50%55%
控除額n/a10万円25万円65万円125万円175万円250万円400万円

Q4. 祖父母から結婚資金として300万円を貰いました。税金はいくらでしょうか?

A4. 直系尊属からの結婚子育て資金の一括贈与を受けた場合、2025年3月31日までは受贈者(受け取る人)1人あたり1,000万円まで非課税となります。そのうち結婚資金は300万円が上限となっております。適用されるのは受け取る人が18歳から50歳未満ですので、この年齢の中であれば今回は税金はかかりません。非課税となる要件として、結婚資金口座を開設し、資金を受け取る日までに、受け取る人の納税地の管轄税務署に結婚・子育て資金非課税申告書を提出する必要があります。

 [参考]父母などから結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度のあらまし

Q5. 妻の名義で居住用のマンションを購入しようと考えております。購入資金のうち1,000万円を妻に渡そうと思いますが、税金はかかるのでしょうか?

A5. 結婚して20年以上であれば、夫婦の間で居住用の不動産を贈与したときの配偶者控除が適用されます。今までこの控除を使った事がなく、将来的に購入したマンションに住み続ける意思がある場合は、最高2,000万円に基礎控除の110万円を加えた2110万円までが非課税になります。婚姻期間が20年以上の夫婦間での贈与に適用されるので別名「おしどり贈与」とも呼ばれています。おしどり夫婦ですね!

Q6. 祖父から死ぬまでに資産を私たち孫兄弟に毎年100万円ずつ渡していきたいと提案がありました。この場合、基礎控除の110万円以上は毎年贈与税がかかってくるのでしょうか?もし他の良い方法があれば教えてください。

A6. はい、ご認識されている通り、基礎控除の110万円以上の分は暦年課税の対象となります。ただし、例えば10年間で1,000万円を贈与するという意思があると税務署から見なされた場合、1,000万円が課税対象となり、1,000万円に対して課税される可能性があるので注意が必要です。(計算としては1,000万円から110万円の基礎控除を引いた890万円×30%-90万円=177万円が贈与税として課税される可能性があります。)

良い方法としては、相続時精算課税制度を活用するのが良いかもしれません。相続時精算課税を選択した場合、2024年1月1日から暦年課税の基礎控除とは別に、110万円の基礎控除が毎年受けられるため、100万円の生前贈与に関しては非課税となります。ただし、相続時精算課税を選択した場合、暦年課税には戻れないので注意が必要です。こちらの制度に関しても先述のあらましに概要や変更点などが記載されていますのでご確認ください。

最後に

親族からの贈与には、贈与税がかかります。贈与税がかからない方法もいくつかありますが、複雑な場合もありますので、専門家に相談することをおすすめします。また贈与する際にはトラブルを避けるため、贈与契約書は必ず作成するようにしましょう。

尚、上記はこの記事の執筆時点での情報を元に回答しています。税率などは最新の情報をご確認ください。


[参考]
 No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)|国税庁
 B1-13 結婚・子育て資金非課税申告の手続|国税庁
 No.4452 夫婦の間で居住用の不動産を贈与したときの配偶者控除|国税庁

この記事を書いた人

山田 尚貴

カリフォルニア州立大学ロングビーチ校卒業後、NTTPCコミュニケーションズでシステムエンジニアとして金融機関等のシステム運用などに携わる。2009年、株式会社エニドアを創業し代表取締役に就任。クラウドソーシングサービスの開発・提供を行う。M&Aにより会社を売却後、上場企業のグループ会社の経営を6年行った後、株式会社modoを創業し代表取締役に就任。家族向けのサービスmemStockの開発を行う。 二級ファイナンシャル・プランニング技能士、証券外務員一種を保有。2児の父。

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