「期限が切れる」と言われるとき、切れるものは3つある — マイナンバーカードの期限を整理する

「マイナンバーカードの期限が切れる」という言い方を、そろそろ見かけるようになりました。交付が始まったのは2016年1月なので、最初のころに作った人はちょうど10年になります。ただ、この「期限」はひとつではありません。切れるものが3つあって、期限も、切れたときに起きることも違います。先に書いておくと、マイナンバーそのものには期限がありません。期限があるのは、残りの2つのほうです。
切れるものは3つある
ひとつめは、カード本体です。デジタル庁の案内によると、カードの発行時に18歳以上だった場合は発行から10回目の誕生日まで、発行時に18歳未満だった場合は5回目の誕生日までとされています。判定の基準は発行したときの年齢で、いまの年齢ではありません。
ふたつめは、カードに入っている電子証明書です。こちらは年齢を問わず、発行から5回目の誕生日までです。
みっつめが、マイナンバーそのもの。こちらには有効期限がありません。期限があるのは、カードと、その中の電子証明書のほうです。
| 有効期限 | |
|---|---|
| カード本体 | 発行時18歳以上なら10回目の誕生日まで/発行時18歳未満なら5回目の誕生日まで |
| 電子証明書 | 年齢を問わず5回目の誕生日まで |
| マイナンバー | 期限なし |
切れると、何が使えなくなるのか
デジタル庁は、カード本体の期限が切れると「本人確認書類として使えなくなるほか、e-Tax等の電子申請やコンビニ交付等に使えなくなります」としています。
電子証明書のほうが切れた場合は、「マイナ保険証として使えなくなります。また、各種行政手続のオンライン申請や、コンビニ交付サービス、さまざまな民間サービスの申込などができなくなります」とされています。これが原則です。
ただし、健康保険証としての利用には続きがあります。電子証明書には2種類あり、健康保険証に関わるのは「利用者証明用電子証明書」のほうです。マイナポータルのよくある質問に、こう書かれています。
「マイナンバーカードの利用者証明用電子証明書の有効期限が切れても、有効期限の満了日が属する月の月末から3か月後の月末までは、オンライン資格確認により有効な資格情報のみ医療機関等に提供されるため、健康保険証としてご利用いただけます」
言い回しは複雑ですが、押さえておきたいのは2点です。対象は「利用者証明用電子証明書」であって、カード本体の期限切れの話ではないこと。そして期間は単純な3か月ではなく、満了日が属する月の月末を起点にして数えること。たとえば有効期限が4月10日だったとすると、起点はその月の月末である4月30日で、そこから3か月後の月末まで、という数え方になります。
同じ質問の続きには「3か月以上経過すると利用できなくなりますので、住民票がある市区町村の窓口で早めに更新手続きを行ってください」とも書かれています。猶予は無期限ではありません。
同じ家族でも、期限は揃わない
カード本体の期限は、発行したときの年齢で決まります。だから同じ世帯でも、大人と子どもでは期間が違います。子どものときに作ったカードなら5年、大人になってから作ったカードなら10年です。
そして電子証明書のほうは、年齢を問わず5年です。カード本体より先に切れるか、同時に切れるかのどちらかで、あとに残ることはありません。大人が10年のカードを持っていれば、途中で電子証明書の期限が先に来ます。子どものときに作ったカードなら、両方が同じ日に切れることになります。
さらに、2022年3月31日までに交付申請された場合は、20歳未満が5回目の誕生日までという扱いでした。いま「18歳未満」と書かれているのは、それ以降の基準です。
更新の方法も、ふたつで違います。カード本体はスマートフォンやパソコン、証明用写真機、郵便から申請できるとされていますが、電子証明書は市区町村の窓口での手続きになります(一部の市区町村では、市区町村が指定する郵便局の窓口でも可能とされています)。窓口や受付の方法は、自治体によって異なります。
更新の手続きができるのは、有効期間の満了する日までの期間が3か月未満になった日からとされています。それより前には手続きできません。また、更新手続きを予約制にしている市区町村もあります。
期限は、どこに書いてあるか
カード本体の有効期限は、券面のおもて面に印字されています。
一方、電子証明書の有効期限は、券面に欄はあるものの印字されていません。窓口で記入してもらうか、自分で書き込む形になっています。先に切れるほうの期限が、印字されていない。電子証明書の期限に気づきにくいことには、このあたりに理由がありそうです。
電子証明書の期限は、マイナポータルにログインすると「マイナンバーカード」の画面で満了日を確認できます。
期限が近づくと、J-LIS(地方公共団体情報システム機構)から有効期限通知書が郵送されるとされています。時期は、期限の2〜3か月前が目途で、カード本体と電子証明書の両方、またはどちらか一方について知らせるものです。郵便で届くものなので必ず手元に届くとまでは言えませんが、自分で覚え続けていなければならない類のものではない、ということにはなります。
3つのうち、期限があるのは2つ
「期限が切れる」という言葉は、それだけでは何の話か決まりません。カードのことなのか、電子証明書のことなのか。切れたあとに何が起きるかも、そこで変わります。
マイナンバーそのものには期限がなく、利用者証明用電子証明書には猶予があり、期限が近づけば通知が届く。そのくらいのことが分かっていれば、次にその言葉を見かけたときに、自分に関係する話かどうかの見当はつきます。
カード本体の日付は券面に、電子証明書の日付はマイナポータルに。どちらも、見ようと思えば見られる場所にあります。
本記事は2026年8月時点で公表されている情報によります。マイナンバーカードや電子証明書の有効期限・更新の取扱いは、お住まいの市区町村によって窓口や受付方法が異なる場合があります。最新の情報や手続きの詳細は、デジタル庁およびお住まいの市区町村のご案内でご確認ください。
memStock編集部
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