正社員の3人に1人、育児離職を経験・検討

育児・子どもの安全山田 尚貴(更新: 2026年10月16日)
正社員の3人に1人、育児離職を経験・検討

子育て中の正社員800人を対象にした調査(マイナビ転職、2025年5月発表)で、35.0%が「育児を理由に退職を検討・経験」と回答し、育休を経験した女性では41.3%にのぼることが分かりました。一方で、子どもの保育園入園後も正社員として働き続けることを理想とする女性は約9割なのに、妻の正社員キャリアを理想とする男性は約7割にとどまります。収入減への不安が育休取得をためらわせ、取得後も夫婦間で満足度にズレが残るなど、“数字に現れない壁”がキャリアを揺らしています。記事ではこのギャップの背景を掘り下げ、制度だけでなく夫婦間の対話と企業の柔軟な働き方が必要だと示唆。データが突きつける課題と解決のヒントを読み解きます。

今週は、こうした家族とキャリアの交差点に焦点を当てた記事やタクシーの見守り機能、不動産を中心とした相続、物価高対策、勉強と部活の両立の話の5つのテーマをピックアップしました。忙しい生活の中で、クイックに家族の生活をアップデートできる記事をチェックしてみてください。

子育て世代のリアル:育休と仕事両立、夫婦の意識差

正社員の3人に1人が育児離職を考えた経験を持ち、育休を経験した女性では4割超というデータは、いまだに“キャリア=母親の自己犠牲”という構図が根強いことの表れです。一方で9割の女性が働き続けたいと答えているのに、パートナー側は7割にとどまる“意識の空白”もくっきりしています。また、育休についてのパートナーへの満足度(100点満点)は、男性から妻へが76点なのに対し、女性から夫へは65点と低く、男性が育児に十分参加できていないことの表れだと感じます。やっている気になっているが、実際の家事負荷の分担ができていないという事なのだと思います。

データと肌感覚のギャップが改革余地の大きさを語り、数字と生活の距離を埋める実践が問われます。

GO「あんしん見守り」搭載。子どものタクシー利用、新たなカタチへ

タクシーアプリの「GO」の「あんしん見守り」機能(2026年10月時点でも公式サイトで案内されています)は、確かに決済の共有という観点では家族での利用の促進に寄与しそうです。私も以前からGOを利用していますが、家族というより個人での利用で、家族でアプリの共有や決済の共有ができなかったので、使用履歴などが個人に紐付いてしまい不便に感じていました。三井住友カードの「かぞくのおさいふ」というサービスも一つのバジェットに対して、子どもアカウントが紐づけられ、入金している予算から子どものアカウントへの予算の共有が簡単にできます。このようなオンライン上での個人から家族へのアカウントの拡張は今後も色々と増えていきそうだなと感じます。

一方で、子ども(特に小学生ぐらいまでは)だけでのタクシーの利用はそこまで定常的に発生するものでもないのかなと思うので、高齢者の通院の際の利用を子ども家族が把握したいという利用が多いのではと考えます。

子の将来と家の相続、親の価値観はどう変わったか

不動産、とりわけ「いま住んでいる家」をどう扱うかは、相続の局面でもっとも衝突が起きやすいテーマです。固定資産税や維持管理費がかかり続けるうえ、共有名義になれば売却やリフォームの意思決定が難航し、結果として“空き家リスク”を抱え込むケースも少なくありません。感情を切り離して考えれば、生前に賃貸へ住み替えて持ち家を売却し、現金化しておくほうが資産の分割が容易でトラブルも抑えられます。とはいえ、住み慣れた実家が突然なくなることは、子どもにとって「帰れる場所」や故郷の記憶を失うことに等しく、心理的な負担は計り知れません。実家が家族の精神的支柱になっている家庭ほど、このギャップは大きくなりがちです。

だからこそ、記事が指摘するように「事前の対話」が最大のポイントです。親世代が“終のすみか”をどうしたいのか、子ども世代が実家にどんな思い入れを持っているのか――資産価値や税負担、将来の住み替え計画まで具体的にテーブルに乗せ、感情と経済の両面から擦り合わせる過程が必要です。共有クラウドに資料をまとめたり、信託銀行やファイナンシャルプランナーを交えて中立的に議論することで、家族ごとの答えが見えやすくなります。結局のところ、「残された人が困らない仕組み」を生前につくることが、実家という“記憶の箱”を守りながら、相続をスムーズに進める唯一の近道なのだと思います。

値上げ下の食卓リアル:世代間の選択と未来の食へのヒント

物価高に伴い、野菜や米など食材もすごく値上がりを実感しています。この記事を書いた2025年6月は、毎日備蓄米のニュースで溢れているメディアにも疲れてきている人も多かったのではないかと思います。その後、米の値段は下がってきました。農林水産省がスーパー約1,000店舗のPOSデータから毎週出している平均価格は、2026年9月28日〜10月4日の週で5kgあたり2,860円と、前年同期より32.0%安くなっています。総務省の消費者物価指数(2026年8月)でも、米類は前年同月比15.7%の下落でした。国は2026年9月、2025年に放出した政府備蓄米のうち令和7年産の21万トンについて買い戻しの手続きを始めています。

一方で、同じ8月の消費者物価指数で生鮮食品を除く食料は前年同月比2.7%の上昇で、米以外の食品の値上がりは続いています。今後も温暖化が続くと考えると、米不足や特定の食材が手に入らない状況というのは毎年何かしら発生すると思います。何かが食べられない時、代わりに何で補うかという柔軟性をいかに持てるかというのが不確実性の高くなってくる世の中で必要な事なのではないかと思います。

記事のもとになったクロス・マーケティングの調査(2025年5月発表)にもあるように、20〜40代は値上がりした時に「同ジャンルの安い商品に替えることが多い」が最も多いのに対し、50〜60代になると「値上がりしても、いつも買う商品を買うことが多い」がいちばんになるというのは、年を取ると変化を拒むという事実を顕著に示しているのかなと少し怖くなりました。年を重ねても変化に柔軟に対応できるようにしていきたいですね。

米の値段と、家庭で買う量の目安はこちらの記事で整理しています。

子どもの勉強と部活、どう支える?調査で分かった親子の関わり方

「勉強と部活の両立」は部活をやっている家庭では確実に起こりそうな問題です。勉強と部活のバランスが学力だけでなく自己肯定感にも直結するという事を親が認識しておけば、子どもとの接し方が少し変わりそうです。特に「一日のうち“本気で頑張る時間”は全体の3割で十分」という提案や、「夕食後は脳が疲れているのでインプットより定着系を」といった具体策は、つい詰め込みがちな親心を冷静にしてくれます。部活で疲れて帰ってきている時に勉強について指摘するのではなく、休日やご飯を一緒に食べている落ち着いた時間で子どもと部活や勉強に対する家族でのルールやスタンスを決めるのが良いのではないかと思います。

親としては部活で青春を謳歌してほしいと思う一方で、学業を疎かにしてほしくないというのも本音なのかなと思います。部活も勉強もガムシャラに頑張るよりも、ある程度効果的、効率的に目標に向かってがんばる方が成績は向上すると思うので、その辺りも家族内で話し合ってベストプラクティスを見出したいですね。

出典

よくある質問

育児を理由に仕事を辞める人、実際どのくらい?
マイナビ転職の調査(2025年5月発表)では、子育て中の正社員の35.0%が育児を理由に退職を経験、または検討したことがあると答えています。育休を経験した女性では41.3%、育休を経験した男性でも33.3%でした。
夫婦間で働き続けたい気持ちにズレがある?
同じ調査では、子どもの保育園入園後も正社員として働き続けることを理想とする女性が約9割だったのに対し、妻の正社員キャリアを理想とする男性は約7割にとどまり、夫婦間に意識のギャップがありました。
米の値段は今どのくらい?
農林水産省のPOSデータでは、2026年9月28日〜10月4日の週のスーパーでの平均価格は5kgあたり2,860円で、前年同期の4,205円より32.0%安くなっています。
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この記事を書いた人

山田 尚貴

カリフォルニア州立大学ロングビーチ校卒業後、NTTPCコミュニケーションズでシステムエンジニアとして金融機関等のシステム運用などに携わる。2009年、株式会社エニドアを創業し代表取締役に就任。クラウドソーシングサービスの開発・提供を行う。M&Aにより会社を売却後、上場企業のグループ会社の経営を6年行った後、株式会社modoを創業し代表取締役に就任。家族向けのサービスmemStockの開発を行う。 二級ファイナンシャル・プランニング技能士、証券外務員一種を保有。2児の父。

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