iDeCoはいつから受け取れる?受給開始年齢と3つの受給方法

お金の話鈴木健太郎(更新: 2026年3月25日
iDeCoはいつから受け取れる?受給開始年齢と3つの受給方法
*この記事は、制度やお金の仕組みを分かりやすくまとめた「一般情報」です。正しさや最新かどうかは、必ず国や金融機関などの公式情報でご確認ください。投資は元本が保証されず、損をする可能性もあります。個別の判断が必要な場合は、金融機関や税理士などの専門家にご相談ください。

こんにちは、元銀行員で現在は金融アドバイザーとして活動している鈴木です。今回は、多くの方から質問をいただく「iDeCoの受給開始年齢」について、私の経験と知識を交えてお話しします。

iDeCo」は老後の資産形成に役立つ素晴らしい制度ですが、「いつから受け取れるの?」という疑問を多くの方が抱えていると思います。この記事では、iDeCoの受給開始年齢と受給方法について詳しく解説していきます。

iDeCoの受給開始年齢とは

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、老後の資金準備のための私的年金制度です。iDeCoの受給開始年齢は、原則として60歳ですが、一部例外もあります。

  • 障害給付金の場合は、障害認定を受けた時点で年齢に関わらず受給可能
  • 通算加入者等期間が10年未満の場合は、受給開始年齢が60歳よりも遅くなる

通算加入者等期間に応じた受給開始年齢は以下の表の通りです。

通算加入者等期間受給開始年齢
10年以上60歳
8年以上10年未満61歳
6年以上8年未満62歳
4年以上6年未満63歳
2年以上4年未満64歳
1ヶ月以上2年未満65歳
なし(60歳以降に加入)加入から5年を経過した日

この制度の大きな特徴の一つが、受給を開始する時期の柔軟性です。実際に受給を開始する時期は、受給開始年齢〜75歳までの間で選択が可能です。

私自身、iDeCoを始めた当初は「60歳はまだ先のこと」と漠然と考えていましたが、年々時間の経過の速さを実感するようになりました。60歳以降の受給開始を視野に入れつつ、長期的な視点で計画を立てることが大切だと感じています。

受給開始時期を決める際の注意点

受給開始時期を決める際には、以下の点に注意が必要です。

  1. ライフプランとの整合性
  2. 他の年金との兼ね合い
  3. 税金の影響

iDeCoの受給開始は60歳以降ですが、その前に様々なライフイベントが控えていることを考慮する必要があります。例えば、子どもの教育費や住宅ローンの返済など、大きな支出に備えた別の投資や貯蓄計画を立てることが重要です。iDeCoは、そういった支出が落ち着いた後の老後資金として位置づけるのが一般的です。皆さんも、長期的な家計の見通しを立てた上で、iDeCoの役割を考えてみてください

iDeCoを始める際には、iDeCoの掛金設定について理解しておくことも重要です。掛金の設定は、将来の受給額に直接影響するため、自身の収入や生活設計に合わせて慎重に検討しましょう。

iDeCoの受給方法と選択のポイント

iDeCoには、以下の3つの受給方法があります。それぞれの特徴と、選択する際のポイントを見ていきましょう。

1. 一時金として受け取る

全額を一括で受け取る方法です。

メリット

  • 大きな買い物や投資に活用できる
  • 受給手続きが一度で済む

デメリット

  • 税金の負担が集中する
  • 長期的な資金計画が難しい

2. 年金として受け取る

定期的に分割して受け取る方法です。

メリット

  • 定期的な収入が得られる
  • 税金の負担を分散できる

デメリット

  • インフレによる目減りのリスクがある
  • 急な出費への対応が難しい

3. 一時金と年金の組み合わせ

一部を一時金で受け取り、残りを年金として受け取る方法です。

メリット

  • ニーズに応じた資金計画が立てやすい
  • リスク分散ができる

デメリット

  • 受給手続きが複雑になる可能性がある
  • それぞれの受給方法のデメリットが複合的に生じる可能性がある

受給方法を選ぶ際のポイント

受給方法の選択は個人のライフプランや経済状況によって大きく異なります。以下のポイントを考慮しながら、自身の状況に最適な方法を選びましょう。

  1. 自身の財政状況:退職後の予想される収入と支出を考慮します
  2. 健康状態:医療費など将来の出費に備える必要性を検討します
  3. 家族構成:扶養家族の有無や将来の家族の状況変化を考えます
  4. 将来の生活設計:旅行や趣味など、退職後の生活プランを考慮します

例えば、退職後すぐに大きな支出を予定している場合は一時金の受け取りを検討し、安定した生活費の確保を重視する場合は年金としての受け取りを中心に考えるなど、個々のニーズに合わせた選択が重要です。

受給方法を選択する際は、iDeCoの運用商品の特性も考慮に入れることが大切です。

おわりに

今回は、iDeCoの受給開始年齢と受給方法について解説しました。正しい知識を持ち、自分に合った選択をすることが、充実した老後生活への第一歩となります。

iDeCoは個人型の制度ですが、企業型確定拠出年金との違いを理解しておくことも、より良い判断につながります。

早めの準備と継続的な見直しが、将来の安心につながるのです。皆さんも、この記事を参考に、ご自身のライフプランに合わせたiDeCoの活用を考えてみてはいかがでしょうか。将来の自分や家族のために、今できることから始めていきましょう。

この記事を書いた人

鈴木健太郎

大手銀行での10年間の個人向け資産運用アドバイザーとしての経験を活かし、現在は金融アドバイザーとして活躍中。 3児の父として、実体験に基づいた家計管理や教育資金計画のアドバイスを提供します。複雑な金融知識を家族みんなで楽しく学べるよう、わかりやすく解説することが得意です。 ファイナンシャルプランニングの知識を深めるため、資格取得を目指して勉強中。

この記事を監修した人

山田 尚貴

カリフォルニア州立大学ロングビーチ校卒業後、NTTPCコミュニケーションズでシステムエンジニアとして金融機関等のシステム運用などに携わる。2009年、株式会社エニドアを創業し代表取締役に就任。クラウドソーシングサービスの開発・提供を行う。M&Aにより会社を売却後、上場企業のグループ会社の経営を6年行った後、株式会社modoを創業し代表取締役に就任。家族向けのサービスmemStockの開発を行う。 二級ファイナンシャル・プランニング技能士、証券外務員一種を保有。2児の父。

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