【iDeCo】掛金の決め方3つのポイント!収入や年代別の目安も紹介

お金の話木村隆太(更新: 2026年3月25日
【iDeCo】掛金の決め方3つのポイント!収入や年代別の目安も紹介
*この記事は、制度やお金の仕組みを分かりやすくまとめた「一般情報」です。正しさや最新かどうかは、必ず国や金融機関などの公式情報でご確認ください。投資は元本が保証されず、損をする可能性もあります。個別の判断が必要な場合は、金融機関や税理士などの専門家にご相談ください。

私は営業職として働きながら、家計管理アドバイザーとしても活動しています。2児の父として教育費も考慮しながら、自身も資産形成に取り組んでいます。

今回は、多くの方から相談を受ける「iDeCoの掛金設定」について、実践的なアドバイスをお届けします。

「iDeCo」は、老後資金を準備する私的年金制度として注目を集めていますが、掛金の設定は多くの方が悩むポイントです。営業職として収入が変動する経験もある私自身、「将来に備えたいけど、今の生活も大切」というジレンマは良く理解できます。

では、どのように掛金額を決めれば良いのでしょうか。その前に、iDeCoの掛金に関する基本的な特徴を押さえておきましょう。

iDeCoの掛金に関する基本

iDeCoの大きな特徴は、加入者自身が掛金額を柔軟に設定できる点です。確定拠出年金の仕組みをよく理解することで、この特徴を最大限に活用できます。

掛金設定の基本ルール

  • 月々5,000円から1,000円単位で設定できる
  • 毎月の定額拠出か、年1回のまとめて拠出(年単位拠出)を選択できる
  • 掛金の変更は年1回まで可能
  • 必要に応じて掛金の拠出を一時的に停止することもできる

拠出方法の特徴

1. 毎月の定額拠出

  • 決まった金額を毎月拠出する方法
  • 給与からの天引きで手間なく継続できる
  • ドルコスト平均法の効果が期待できる

2. 年単位拠出

  • 年1回、まとめて拠出する方法
  • 企業型確定拠出年金加入者は選択不可
  • 年間の掛金上限は月々の上限 × 12ヶ月

私自身、営業職として毎月の収入に変動がある中で、生活に無理のない金額をしっかり見極めて設定することの重要性を実感しています。これから具体的な掛金額の決め方を3つのポイントで解説していきます。

1. 加入区分で決まる掛金額の上限を確認

iDeCoの掛金額を決める際、まず確認すべきなのが加入区分による上限額です。私が相談を受けた方の中には、この上限額を知らないまま掛金設定を検討し、後から計画を修正することになったケースがありました。

加入区分別の月額上限は以下の通りです。

  • 自営業者等(第1号被保険者)68,000円
  • 専業主婦・主夫(第3号被保険者)23,000円
  • 企業の従業員(第2号被保険者)
    • 企業型DCなし:23,000円
    • 企業型DCあり(事業主掛金上限あり):20,000円
    • 企業型DCあり(事業主掛金上限なし):12,000円
  • 公務員等(第2号被保険者)12,000円

この上限額は制度変更で見直されることもあるため、定期的な確認が必要です。iDeCo公式サイトでご確認ください。

2. 所得控除のメリットを最大限活用する金額設定

iDeCoの大きな特徴は、掛金が全額所得控除の対象となることです。相談者の方々と一緒に家計を見直す中で、この税制優遇を十分に理解できていないケースをよく見かけます。

所得控除のシミュレーション例

一例として、年収500万円のサラリーマンの場合を見てみましょう。

  • 毎月の掛金:20,000円
  • 年間掛金総額:240,000円
  • 所得控除による節税効果:約72,000円(所得税と住民税の合計)

※実際の節税効果は個人の状況により異なります。

このように、所得控除のメリットを考慮すると、実質的な負担は掛金額よりも少なくなります運用商品の選択と合わせて検討することで、より効果的な資産形成が可能です。

所得控除活用のポイント

  • 課税所得に応じた最適な掛金設定
  • 将来の収入増加を見据えた段階的な増額
  • 他の所得控除との組み合わせ検討

3. 現在の家計と将来設計のバランスを考慮

掛金額の設定で最も重要なのが、現在の家計と将来設計のバランスです。私自身、2人の子どもの教育費も考慮しながら掛金を設定していますが、相談者の中には「がんばって高額の掛金を設定したものの、数ヶ月で挫折してしまった」というケースもありました。

以下の3つの観点から、自分に合った金額を考えましょう。

1. 毎月の収支状況

  • 手取り収入から固定費を引いた余裕資金を確認する
  • 突発的な支出にも対応できる金額を設定する

2. 老後資金の目標額

  • 理想の老後生活に必要な金額を算出する
  • 公的年金の受給額も考慮して受給計画を立てる
  • インフレ率も考慮した実質的な必要額を検討する

3. 他の資産形成との兼ね合い

  • 投資信託や株式投資など、他の投資との配分を検討する
  • 住宅ローンなど、大きな支出計画を考慮して調整する
  • 教育費など将来の支出計画も考慮する

iDeCo掛金の目安を考える

収入から考える掛金の目安

掛金額を考える際、収入は重要な判断基準の一つとなります。私の経験上、目安として手取り収入の3〜5%程度を設定することが多いようです。この考え方は、生活に無理なく続けられる金額として、私が相談を受けた方々の間でも実践されています。

例えば、月収25万円(年収300万円)の場合、手取り収入の3%として月額5,000〜7,000円程度から始めるのが無理のない設定といえます。所得控除の効果により、実質的な負担は掛金額よりも少なくなることも、プラスポイントとして覚えておきましょう。

ただし、これはあくまで目安であり、実際の設定では以下の要素も考慮する必要があります。

  • 毎月の固定費の金額
  • 緊急時の備えとして必要な貯蓄額
  • 他の資産形成手段への配分
  • 今後の収入見通し

収入は昇給や転職などで変動する可能性が高いため、定期的な見直しも大切です。特に収入が増加した際は、生活水準の向上とのバランスを取りながら、掛金額の増額も検討しましょう。

年代から考える掛金の目安

将来の資産形成において、開始時期による効果の違いは大きなものがあります。加入区分や企業型確定拠出年金の有無によって月額上限は異なりますが、私自身の経験も踏まえながら、年代ごとの特徴に応じた掛金設定を考えていきましょう。

20代〜30代前半

将来の複利効果を最大限活用できる時期です。まずは最少額である月額5,000円からでも始めることをお勧めします。

この年代は結婚や住宅購入など、大きな支出が控えていることも多いため、無理のない範囲でスタートすることが継続のコツです。また、将来的な収入増加も期待できる時期なので、段階的な増額を視野に入れた計画を立てましょう。

30代後半〜40代前半

家計にも余裕が出てくる時期です。私も含め、多くの方が教育費という新たな支出と向き合う時期でもあります。その中で月額10,000〜20,000円程度の設定が理想的です。

キャリアも安定してくるこの時期は、資産形成を本格化させるべき大切な段階といえます。教育費などの長期的な支出計画と並行して、掛金額を検討していきましょう。

40代後半〜50代

残された期間で最大限の資産形成を図る必要があります。可能な限り上限額に近い設定を検討しましょう。ただし、加入区分による上限額には注意が必要です。

退職後の生活を具体的にイメージしやすいこの時期は、必要な資産額をしっかり計算した上で、掛金設定を行うことが重要です。

おわりに

iDeCoの掛金設定は、単純に「できるだけ多く」ではなく、自身の状況に合わせて最適な金額を選ぶことが重要です。今回ご紹介した3つのポイントと年代・収入別の目安を参考に、ご自身に合った掛金額を見つけていただければと思います。

また、一度設定した掛金額も、年に1回、決められた時期に見直すことが可能です。生活環境の変化に備えて、変更のルールをしっかり理解しておくことをお勧めします。定期的に家計の状況を確認しながら、必要に応じて計画的に調整していきましょう。

iDeCoを活用した資産形成は、早めに始めることで大きな効果が期待できます。この記事を読んで「掛金設定」という最初の壁を乗り越え、着実な資産形成をスタートしていただければ幸いです。

この記事を書いた人

木村隆太

営業職として働きながら、家計管理と資産運用に関する執筆活動も行っています。 2児の父として、共働き家庭の経済的課題に直面した経験から、忙しい毎日でも実践できる家計管理法や資産運用のアイデアを提供しています。仕事で培ったコミュニケーションスキルを活かし、複雑な金融概念を身近な例えを用いてわかりやすく説明することが得意です。

この記事を監修した人

山田 尚貴

カリフォルニア州立大学ロングビーチ校卒業後、NTTPCコミュニケーションズでシステムエンジニアとして金融機関等のシステム運用などに携わる。2009年、株式会社エニドアを創業し代表取締役に就任。クラウドソーシングサービスの開発・提供を行う。M&Aにより会社を売却後、上場企業のグループ会社の経営を6年行った後、株式会社modoを創業し代表取締役に就任。家族向けのサービスmemStockの開発を行う。 二級ファイナンシャル・プランニング技能士、証券外務員一種を保有。2児の父。

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