お年玉の相場は総額と1人分のどっち?

お年玉の相場には別々の2つの数字があります。子どもが正月にもらった額をすべて足した「総額」と、渡す側が子ども1人に渡す「1人分」です。2025年11月の調査では、中学生がもらった総額の平均は29,533円、渡す側が中学生1人に渡す額は「4,001〜5,000円」の回答がいちばん多くありました。甥や姪、孫に渡す額を決めるなら、1人分の数字を見ます。
「相場」が二つある理由
調査ごとに、誰に何を聞いたかが違うからです。学研教育総合研究所は子どもに「もらった総額」を聞いて平均を出し、インテージは15〜79歳の男女に「1人当たりに渡す額」を聞いて回答の多かった帯を出しています。
2026年10月時点で確認できた主な調査を並べると、次のとおりです。
| 調査名 | 実施主体 | 対象・人数 | 時期 | 数えているもの | 代表値の種類 |
|---|---|---|---|---|---|
| 小学生白書・中学生白書・高校生白書(2025年11月調査) | 学研教育総合研究所 | 小学生1,200人、中学生600人、高校生600人 | 小学生2025年11月6〜14日、中高生11月14〜19日 | 2025年正月にもらった総額 | 平均 |
| 2026年お年玉調査 | インテージ | 全国の15〜79歳の男女5,000人 | 2025年11月19〜25日 | 渡す1人当たりの額、渡す予算の総額 | 1人当たりは最多帯、予算総額は平均 |
| 2026年お年玉に関する実態調査 | マルアイ | 事前調査2,405人、本調査604人 | 本調査2025年11月25〜26日 | あげる予定の有無、人数、相手、いつまで | 割合、平均人数 |
同じ「お年玉の相場」という見出しでも、学研の数字を引けば2万円台、インテージの1人当たりの数字を引けば数千円から1万円になります。前者は何人分もの合計で、後者は1人分です。
もう1つの違いは代表値の種類でした。平均は一部の大きな額に引き上げられることがあり、最多帯はいちばん多くの人が選んだ金額の幅を指します。インテージには予算総額24,039円という数字もありますが、渡す側が全員に配る合計の平均で、1人当たりの額ではありません。
渡す側の1人あたり、学年別の最多帯
インテージの2026年お年玉調査で、1人当たりに渡す額のいちばん多い回答は、小学校低学年が2,001〜3,000円、小学校高学年と中学生が4,001〜5,000円、高校生が9,001円〜1万円でした。調査は2025年11月19〜25日に行われ、2025年12月22日に公表されています。
中学生では「4,001〜5,000円」が5割以上を占めました。半数を超える回答が1つの帯に集まっているので、中学生に5,000円という額は、この調査の中でもっとも多くの人の答えと重なります。
帯の上端は3,000円、5,000円、1万円で、小学校高学年と高校で一段ずつ上がる形です。ただし最多帯は1位の帯というだけで、それより多く渡す人も、少なく渡す人もいます。
お盆に渡す「お盆玉」も、調査によって数えている金額が違います。
もらう側の総額、学年別の平均
学研の調査で2025年正月にもらったお年玉の総額は、平均で小学生23,158円、中学生29,533円、高校生27,724円でした。3つの校種では中学生がいちばん多く、高校生は中学生を約1,800円下回ります。
学研が聞いたのは「すべてを足した額」で、1人から受け取った額ではありません。調査期間は小学生が2025年11月6〜14日、中学生と高校生が11月14〜19日で、校種ごとに少しずれています。
渡す側の数字と並べると次のようになります。列ごとに数えているものが違うので、横に足したり割ったりはしません。
| 学年 | 渡す側の1人当たり最多帯(インテージ、2025年11月調査) | もらう側の総額の平均(学研、2025年正月分) |
|---|---|---|
| 小学校低学年 | 2,001〜3,000円 | 23,158円(小学生全体) |
| 小学校高学年 | 4,001〜5,000円 | 23,158円(小学生全体) |
| 中学生 | 4,001〜5,000円 | 29,533円 |
| 高校生 | 9,001円〜1万円 | 27,724円 |
学研の小学生の数字は1〜6年生をまとめた平均なので、低学年と高学年の差はこの表から読めません。わが子の総額が平均を下回っていても、平均は大きな額をもらった子に引き上げられるため、半数より下とは限りません。
自分の子、親戚の子、孫で額は変わるか
関係別にいくら渡しているかは、今回確認した3つの調査からは示せません。マルアイの調査からは誰に渡すかの割合が分かり、親戚の子ども58.6%、自分の子ども38.6%、孫(ひ孫)29.3%でした(複数回答)。
この割合の母数は、2026年正月にお年玉をあげると答えた604人です。マルアイは全国の20代以上2,405人に事前調査をし、そのうち「あげる」と答えた人に本調査を行いました。本調査は2025年11月25〜26日のインターネット調査で、2025年12月16日に公表されています。
今回確認した範囲では、祖父母から孫へ学年ごとにいくら渡しているかを同時に集計した一次資料は見つかりませんでした。学研は受け取る側の合計、インテージは渡す相手の学年別、マルアイは相手との関係別で、切り口がそれぞれ違います。3つを組み合わせても「祖父母から中学生の孫へ○円」とは言えず、2026年10月時点で確認できた範囲にそうした数字はありませんでした。
年末年始の帰省では、お年玉のほかに交通費や手土産の出費も重なります。
何歳から何歳まで渡すか
終わりどきは「高校卒業まで」が34.6%で最多でしたが、残りの6割強は別の時期を選んでいます。マルアイの調査で次いで多かったのは短大・大学・専門学校生まで18.2%、社会人になるまで15.9%でした。
最多の「高校卒業まで」でも、3人に1人ほどの答えです。大学に進んだ甥や姪に渡し続けるかどうかは、調査の上でも答えが分かれています。
始めどきを割合で示した資料は、今回確認した3調査の範囲では見当たりませんでした。何歳から渡すかは、調査の数字で決められる部分が少ないところです。
親戚で揃えるときに決めること
学年ごとの額と、いつ渡し終えるかの2つを先に決めておくと、兄弟の間で話がまとまりやすくなります。マルアイの事前調査では、2026年正月にお年玉をあげる予定の人は40.4%で、あげる人が渡す相手は平均3人でした。
切り出すときは、どちらかの家の額を基準にするより、調査の最多帯を表にして見せるほうが角が立ちにくいでしょう。たとえば「小学校低学年3,000円、高学年と中学生5,000円、高校生1万円」は、インテージの最多帯の上端をそのまま使った案です。
学年で額を揃えても、きょうだいの人数が家ごとに違えば、渡す総額には差が残ります。その差をどう受け止めるかも、同じ席で話しておく項目です。
終わりどきも、「高校卒業まで」で揃えるのか、大学生にも渡すのかを決めておけば、甥や姪が進学した年に迷わずに済みます。
今年の正月に渡した額を学年ごとに書き出しておけば、年末に兄弟へ送る表がそのまま作れます。
出典
すべて2026-10-19に確認。
- 小学生白書Web版 2025年11月調査 調査概要(学研教育総合研究所・2025年11月) https://www.gakken.jp/kyouikusouken/whitepaper/202511/chapter2/index.html
- 小学生白書Web版 2025年11月調査 お年玉(学研教育総合研究所・2025年11月) https://www.gakken.jp/kyouikusouken/whitepaper/202511/chapter4/08.html
- 中学生白書Web版 2025年11月調査 調査概要(学研教育総合研究所・2025年11月) https://www.gakken.jp/kyouikusouken/whitepaper/j202511/chapter2/index.html
- 中学生白書Web版 2025年11月調査 お年玉(学研教育総合研究所・2025年11月) https://www.gakken.jp/kyouikusouken/whitepaper/j202511/chapter4/03.html
- 高校生白書Web版 2025年11月調査 調査概要(学研教育総合研究所・2025年11月) https://www.gakken.jp/kyouikusouken/whitepaper/h202511/chapter2/index.html
- 高校生白書Web版 2025年11月調査 お年玉(学研教育総合研究所・2025年11月) https://www.gakken.jp/kyouikusouken/whitepaper/h202511/chapter4/03.html
- 2026年お年玉調査(株式会社インテージ・2025年12月22日) https://www.intage.co.jp/news/7129/
- 2026年お年玉に関する実態調査(株式会社マルアイ・2025年12月16日) https://maruai.co.jp/news/p8113/
よくある質問
- 中学生に5,000円、小学生に3,000円は少ない?
- インテージの2026年お年玉調査(2025年11月実施)では、1人当たりの最多帯は中学生が4,001〜5,000円、小学校低学年が2,001〜3,000円でした。どちらも、いちばん多い回答の帯に入る額です。小学校高学年の最多帯は中学生と同じ4,001〜5,000円でした。
- 高校生の甥や姪にはいくら渡す人が多い?
- 同じ調査で、高校生1人当たりの最多帯は9,001円〜1万円でした。いつまで渡すかを聞いたマルアイの調査では、「高校卒業まで」と答えた人が34.6%で最多でした。
- 中学生で親族の合計1万5,000円は少ない?
- 学研の調査では、2025年正月に中学生がもらった総額の平均は29,533円でした。平均は大きな額をもらった子に引き上げられるため、平均を下回っても少数派とは限りません。総額は渡してくれる親族の人数でも変わります。
- あげる側の相場だけ知りたいときは、どの数字を見る?
- あげる側の相場は、渡す1人当たりの額を聞いた、インテージの学年別の最多帯を見ます。学研の2万円台の数字は子どもがもらった総額の平均で、1人分ではありません。インテージの予算総額24,039円も渡す側の合計で、1人当たりの額ではありません。
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