中学受験、塾代は3年でいくら?

224万2,147円。中学受験の費用総額のうち、3年間塾に通った家庭の塾代だけの平均です。MoneyGeekが2024年に、中学受験を経験した子の保護者500人に聞いた調査の数字です。通塾期間を問わない全体の平均は塾代178万4,000円で、受験料を足すと184万1,317円。入学金はここに入っておらず、東京都の令和8年度調査では都内私立中の入学金平均が26万3,929円でした。
塾代は小6で跳ね上がる
学年が上がるほど塾代は増え、いちばん重いのは小6です。SAPIX小学部の2026年度の首都圏の月額授業料は小4が4万5,650円、小5が5万7,750円、小6が6万6,000円で、小6は小4の約1.4倍でした。
月謝とは別に講習の費用がかかります。SAPIXには通常授業のほかに季節講習などがあり、2026年度の小6向け「夏期集中志望校錬成特訓」は5日間で7万2,600円です。月謝を12か月分と3年分で掛けても、講習の分が抜けるので総額にはなりません。
講習まで含めた学年別の年額は、2013年に公開された試算が手がかりになります。石田達人氏が日能研を例に、基本授業に塾が勧める選択講習を足した標準例を出したもので、小4約45万円、小5約65万円、小6約105万円、3年間で約215万円でした。13年前の数字なので今の相場には使えませんが、講習を含めると小6の年額は小4の2倍を超えていました。
| 学年 | SAPIX 月額授業料(2026年度・首都圏) | 日能研を例にした年額試算(2013年) | SAPIXの通常授業以外 |
|---|---|---|---|
| 小4 | 4万5,650円 | 約45万円 | 季節講習など |
| 小5 | 5万7,750円 | 約65万円 | 季節講習など |
| 小6 | 6万6,000円 | 約105万円 | 夏期集中志望校錬成特訓 7万2,600円など |
| 3年間 | 月謝の単純合計は総額にならない | 約215万円 | ― |
2つの金額の列は年も塾も数え方も違います。横どうしで比べず、縦に学年の重みを見る表です。
塾代を抑える工夫については、こちらの記事にまとめています。
試算が178万円にも224万円にもなる理由
通塾期間と、塾代に何を含めるかが資料ごとに違うためです。同じ調査の中でも、全体の平均と3年通った家庭の平均で約46万円の差がありました。
MoneyGeekの調査は2024年1月24日から2月1日に、現在中学生で中学受験を経験した子の保護者500人を対象に行われました。通塾期間の平均は2.5年で、塾代の総額平均は178万4,000円。通塾が3年より短い家庭も含む平均です。3年間通った人は38.2%で、その人たちの塾代の平均は224万2,147円でした。
受験料を足した合計184万1,317円にも、入学金や入学後の学費は入っていません。2013年の日能研の試算約215万円は、基本授業と選択講習を数えた塾費用です。
| 資料 | 対象 | 数えているもの | 金額 | 公表年 |
|---|---|---|---|---|
| MoneyGeek調査(全体) | 中学受験を経験した子の保護者500人。平均通塾2.5年 | 塾代 | 178万4,000円 | 2024年 |
| MoneyGeek調査(全体) | 同上 | 塾代+受験料 | 184万1,317円 | 2024年 |
| MoneyGeek調査(3年通塾) | 回答者の38.2% | 塾代 | 224万2,147円 | 2024年 |
| 石田達人氏の試算 | 日能研の標準的な受講例 | 基本授業+選択講習 | 約215万円 | 2013年 |
平均を1つの数字にまとめるより、わが家が何年通う予定かで近い行を選ぶほうが見通しを立てやすくなります。3年通塾者の平均は224万2,147円です。
受験料と入学手続き金は塾代の外
受験する学校ごとの検定料(受験料)と、合格した学校に払う入学金です。東京都の令和8年度調査では、都内私立中学校の検定料の平均が2万3,895円、入学金の平均が26万3,929円でした。
出願校数に応じた検定料も見込みます。都内平均の2万3,895円で単純に計算すると、3校で約7万2,000円、5校で約12万円。MoneyGeekの調査では、受験料の総額平均は5万7,317円でした。
東京都の数字は都内の延べ校数での平均で、検定料は延べ209校、入学金は延べ210校が対象です。全国平均でも各校一律の額でもないので、実際の額は志望校の募集要項で確かめます。
MoneyGeek調査の塾代には入学金が含まれません。仮に3年通塾の塾代平均224万2,147円に、都内平均の検定料5校分と入学金を足すと約263万円です。調査も年も違う数字を足した目安で、平均値ではありません。
学校選びの段階で受験校数も検討します。候補の絞り方はこちらの記事で扱っています。
首都圏では小6の約18%が受ける
首都圏中学模試センターの推定では、2026年入試の首都圏の私立・国立中学校の受験者数は5万2,050人、受験率は18.06%でした。1都3県の小6卒業生28万8,173人のうち、5〜6人に1人が受けた計算です。
受験者数は前年比99.5%で、前年より250人少ない推定でした。2027年入試について同じ資料にあるのは卒業生数の見込み28万9,947人までで、受験者数と受験率の推定は2026年2月12日の暫定版にはまだ載っていません。
費用の話とつながるのは、受験する家庭が学年の2割に満たないことです。塾代の調査は受験した家庭だけに聞いたもので、まわりの家庭の塾代とは比べる相手が違います。公立小全体の学校外活動費は国の統計で見られます。
公立小全体の学校外活動費との差
公立小学校の学校外活動費は3年分で約65万円で、3年通塾の塾代平均224万2,147円とは約160万円の開きがあります。文部科学省の令和5年度「子供の学習費調査」では、公立小学校の学校外活動費は年21万6,107円でした。2026年1月16日に訂正された後の値です。
この調査は保護者が1年間に子ども1人に払った額を、学校教育費・学校給食費・学校外活動費に分けて集計しています。学校外活動費は区分全体の額で、塾代だけを取り出した数字ではありません。公立小全体の平均で、中学受験家庭を除いた値でもありません。調査の年も対象も違うため、桁の違いを見る程度の比較です。
合格して私立中に進むと、今度は学校に払うお金が増えます。令和5年度の調査で私立中学校の学習費総額は年156万359円、うち学校教育費が112万8,061円でした。公立中学校は年54万2,475円です。令和7年度の結果は2026年12月頃に公表される予定で、2026年10月時点では令和5年度が最新です。
公立と私立の学習費がどの費目で開くのかは、こちらの記事で費目ごとに比べています。
小4から通うかどうかを決める前に、塾の説明会で小6の1年に月謝と講習を合わせていくらかかるかを聞いておきます。その額がその年の家計に収まるかを、先に確かめておきます。
幼児期から大学までの教育費の流れは、こちらでまとめています。
出典
すべて2026-10-19に確認。
- 中学受験にかかる費用調査(MoneyGeek編集部・2024年3月12日) https://resemom.jp/release/prtimes/20240312/112587.html
- 中学受験――「塾代」年間費用はいくら?(PRESIDENT Online・2013年11月30日) https://president.jp/articles/-/11344
- 2026年度 授業料(SAPIX小学部・2026年) https://www.sapientica.com/faq/price.html
- 2026年度 夏期集中志望校錬成特訓(SAPIX小学部・2026年) https://www.sapientica.com/application/course/07/
- 令和8年度 東京都内私立中学校の学費の状況(東京都生活文化局・2025年12月18日) https://www.metro.tokyo.lg.jp/information/press/2025/12/2025121804
- 1998~2026年入試までの受験者数の推移(首都圏中学模試センター・2026年2月12日) https://www.syutoken-mosi.co.jp/blog/upload/2482ab771f1dbbd7315e48bc01314004.pdf#page=1
- 子供の学習費調査(文部科学省・e-Stat・2026年1月16日更新) https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?tstat=000001012023
- 「子供の学習費調査」結果の訂正について 令和5年度調査 訂正後(文部科学省・2026年1月16日) https://www.mext.go.jp/content/20260116-mxt_chousa01-000046779_01.pdf#page=22
- 「子供の学習費調査」結果の訂正について(文部科学省・2026年1月16日) https://www.mext.go.jp/content/20260116-mxt_chousa01-000046779_01.pdf#page=1
- 子供の学習費調査 公表予定(文部科学省) https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa03/gakushuuhi/mext_01814.html
よくある質問
- 私立中学校の受験料はいくらですか?
- 東京都の令和8年度調査では、都内私立中学校の検定料(受験料)の平均は2万3,895円でした。都内の延べ209校の平均で、全国平均でも各校一律の額でもありません。出願校数に応じて増えるため、5校なら単純計算で約12万円です。
- 中学受験に合格したあとにかかる費用はどのくらいですか?
- まず入学金で、都内私立中学校の平均は26万3,929円でした(令和8年度)。入学後は、文部科学省の令和5年度調査で私立中学校の学習費総額が年156万359円です。どちらも塾代の調査には含まれていません。
- 中学受験の費用で最も大きな割合を占めるのは何ですか?
- 塾代です。MoneyGeekの2024年の調査では、塾代の総額平均178万4,000円に対して受験料の総額平均は5万7,317円で、両方の合計の約97%が塾代でした。
- 中学受験はトータルでどれくらいかかりますか?
- 3年間塾に通った家庭の塾代平均は224万2,147円でした(MoneyGeek、2024年)。ここに受験料と、進学する学校の入学金が加わります。通塾期間や講習の取り方で額が変わるため、平均は目安にとどまります。
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文部科学省の令和5年度「子供の学習費調査」(2026年1月訂正後)では、公立小・中で最も大きい費目は学校外活動費、私立小・中・高では学校教育費でした。私立と公立の年額の差は中学・高校で約96%が学校教育費から生じています。