祖父母全額が約6割、雛人形は誰が買う?

年中行事・お祝いmemStock編集部
祖父母全額が約6割、雛人形は誰が買う?

2025年1月にいこーよファミリーラボが会員325人へ聞いた調査では、雛人形の購入資金を「祖父母が全額負担」した家庭が57.66%、「親が全額出した」家庭が31.39%でした。母方の実家が贈るという慣習は日本人形協会も説明していますが、調査は祖父母が母方か父方かを分けていません。

誰が買うかに決まりはない

母方の実家が贈るのは慣習で、購入の義務として示されたものではありません。日本人形協会はよくある質問のページで、嫁側の実家から贈るのが普通だと説明しています。

協会の説明は昔からの習わしを伝えるもので、購入の義務や、いまの家庭で多い買い方を示す統計ではありません。後で見る調査でも、親が全額を出した家庭は3割を超えていました。

2026年10月時点で確認できたのは協会による慣習の説明と、母方か父方かを分けていない調査で、「母方が買うのが常識」と言い切る根拠にはなりません。誰が買うかは両家と夫婦の話し合いで決めるもので、慣習はその材料の1つです。

七五三をどの年齢で祝うかも、決まりがあるのかと迷われやすい行事です。

母方が用意すると言われる由来

日本人形協会は由来として、雛人形を嫁入り道具のひな型として婚家へ贈った歴史を挙げています。協会のページには「古くは嫁入り道具のヒナ型として婚家へ贈ったという歴史もあります」とあり、嫁側の実家から贈るのが普通という説明はここから来ています。

地域によって母方と父方が逆になると言われることもありますが、今回参照した調査と協会の説明には地域差を示すデータがなく、裏付けは確認できていません。親戚から「この辺りでは父方が買う」と言われたら、その家や地域の習わしとして受け止めておくくらいでよいと考えられます。

由来が嫁入り道具なので、結婚の形や住む場所が昔と違う家庭では、同じ慣習でも受け止め方が分かれます。どちらの実家の近くに住んでいるか、行き来が多いのはどちらか。そうした事情も話し合いの材料になります。

実際に誰が払ったか、2025年の調査

2025年1月のいこーよの調査では、祖父母が全額負担57.66%、親が全額31.39%、祖父母と親の共同負担9.49%でした。祖父母が全額を出した家庭がおよそ6割で、その祖父母が母方か父方かの内訳は掲載されていません。

調査は2025年1月23日〜29日に、いこーよのアンケートモニター会員325人を対象にインターネットで行われました。回答者の半数は東京・神奈川・埼玉を中心とする首都圏在住です。全国の家庭の平均ではなく、首都圏の子育て世帯が多い集団の回答として読みます。

誰が用意 根拠(慣習・調査) 割合(いこーよ2025) 話し合いで決める項目
祖父母が全額 日本人形協会は嫁側の実家が贈るのが普通と説明(慣習) 57.66% どちらの祖父母が出すか、両家で分けるか
親が全額 協会の説明は慣習で、購入の義務ではない 31.39% 予算の上限と大きさ
祖父母と親で共同 同上 9.49% 負担の割合と、誰が選ぶか

祖父母が出した約6割の中には、母方だけが出した家庭も、父方だけが出した家庭も含まれている可能性があります。どちらが多いかを数字で示した資料は、今回確認できた中にはありません。

「今どきは両家で折半」という声もありますが、この調査の共同負担は祖父母と親の組み合わせです。母方と父方の両家で分けた割合ではなく、両家の折半がどのくらいあるかはこの調査からはわかりません。

予算と大きさ、買わない家庭

購入予算は1万円未満から10万円台まで分かれ、買われた人形は小型・一段タイプが66.43%でした。同じ調査で七段飾りを選んだ回答はなく、壁掛けや卓上タイプが16.78%ありました。

予算帯 割合(いこーよ2025)
1万円未満 11.68%
1万〜3万円未満 18.98%
5万〜10万円未満 23.36%
10万〜15万円未満 16.06%

いこーよは記事の中で「3万円未満が最多」と書いています。1万円未満と1万〜3万円未満を合わせると30.66%ですが、帯ごとに並べると5万〜10万円未満の23.36%がいちばん多い帯でした。表にない3万〜5万円未満などの帯は、数値を確認できていないため載せていません。

買わない家庭も一定数あります。女の子のいる家庭のうち、雛人形を買った・購入予定が65.74%、譲り受けてすでに持っているのが20.83%、買わなかった・購入予定がないのが13.43%でした。7〜8世帯に1世帯ほどが買っていない計算です。

いつ買っていつ出すか

日本人形協会の目安では、買うのは1月初旬から2月中旬、飾るのは立春(2月4日)ごろから2月中旬です。どちらも、遅くとも節句の1週間前までとしています。

段階 時期の目安(2026年10月時点の協会サイト) 出典
購入 1月初旬〜2月中旬(遅くとも節句の1週間前) 日本人形協会
飾り始め 立春(2月4日)ごろ〜2月中旬(遅くとも節句の1週間前) 日本人形協会
片付け 未確認 ―

協会が示す目安で、守らないといけない期限ではありません。購入の目安が1月初旬から始まるので、誰が出すかを年内に決めておくと、店を回ったり見比べたりする期間を長くとれます。秋以降に生まれた子の初節句では、生まれてから購入の目安まで数か月しかありません。

両家で話すときに決めること

決めるのは、誰がいくら出すか、どの大きさにするか、どこに飾ってどこにしまうか、の順です。慣習の話から入るより、飾る場所の幅としまう場所を先に伝えると、大きさと予算の帯が一緒にしぼれます。

祖父母から「買ってあげたい」と申し出があったときは、お礼を伝えたうえで、置ける幅と収納の場所を具体的に伝えます。予算の上限を祖父母の側から言いにくそうなら、調査の予算帯の表を見せて「この辺りで考えている」と夫婦の希望を先に出すのも一つの方法です。

お金を出す人と選ぶ人が同じとは限りません。祖父母が全額を出す場合でも、顔立ちや色を夫婦で選びたいなら、店へ一緒に行くか、候補を写真で送って決めてもらう形にできます。共同負担にするなら、金額の割合と一緒に、最後に決める人を誰にするかも話しておきます。

片方の実家が全額を出すと決まったら、もう一方の実家には夫婦から先に伝えておきます。譲り受けた人形がある場合は、それを飾るのか、新しく買うのかも同じ場で決めておくと、後から別の人形が届く行き違いを避けやすくなります。

年末年始に両家がそろう日があるなら、その前に飾る予定の棚や床の幅を測っておき、その数字を持って話を始めます。

年末年始に両家が集まると、孫へのお年玉の額も話題になります。

出典

すべて2026-10-19に確認。

よくある質問

雛人形は誰が買うものですか?地域で違いますか?
雛人形は母方の実家が贈るのが慣習で、日本人形協会は嫁側の実家から贈るのが普通と説明しています。地域によって母方と父方が違うという話の裏付けは、今回参照した資料からは確認できていません。
夫の両親に雛人形を買ってもらっても問題ありませんか?
夫の両親が買うことについて、日本人形協会の説明は嫁側の実家から贈るのが普通という慣習にとどまり、購入の義務を示すものではありません。いこーよの2025年の調査では祖父母が全額負担した家庭が57.66%でしたが、母方か父方かは分けて集計されていません。妻の実家にも夫婦から伝えておくと、行き違いを防げます。
今は母方の祖父母と父方の祖父母で折半するものですか?
折半が多いという統計は確認できませんでした。いこーよの調査で共同負担は9.49%ですが、これは祖父母と親の組み合わせで、両家で分けた割合ではありません。
雛人形は買わないといけませんか?
雛人形を買わない家庭もあります。いこーよの調査では、女の子のいる家庭の13.43%が買わなかった・購入予定がないと答え、20.83%は譲り受けた人形を持っていました。

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