夜中の子どもの熱、何度なら受診する?

子どもの健康memStock編集部(更新: 2026年10月22日)
夜中の子どもの熱、何度なら受診する?

夜11時、寝ている子の額が熱く、体温計は思ったより高い数字を示しました。かかりつけの小児科はもう閉まっています。

子どもの熱で受診するかの目安は、何度あるかより全身の様子です。ぐったりしていないか、呼吸や顔色、水分とおしっこを見て、急いで受診する様子がないかを確かめます。生後3か月未満の赤ちゃんは別扱い。判断に迷ったら子ども医療電話相談で、小児科医師・看護師に相談できます。

受診を決めるのは体温ではなく全身の様子

見るのは元気があるか、呼吸、顔色、意識、水分と尿、そして月齢です。体温の高さだけでは、どれだけ重いかは判断できません。

医師監修の医療情報サイト、メディカルノートは「保護者は重症度を体温の高さで判断しがちですが、実はそうではありません」と書いています。熱が高いと不安になりますが、数字は判断の材料の一つにとどまります。

日本小児科学会のサイト「こどもの救急」は、厚生労働省研究班と日本小児科学会が監修し、生後1か月から6歳までの子が夜間・休日に受診するかを判断する手がかりを載せています。発熱のページで確かめる項目は「元気がなく、ぐったりしている」「呼吸があらく、苦しそう」「顔色・皮膚色が悪い」「ずっとうとうとしている」など。ページ名は「発熱(38℃以上)」ですが、その先で確かめるのは月齢や水分、尿も含めた子どもの様子でした。

平熱の違いもあります。保育所向けの国のガイドラインを引いた横浜市のページは「発熱時の体温は、あくまでもめやすであり、個々の平熱に応じて、個別に判断します」としています。園での扱いについての記述です。

今すぐ・朝まで待つ・様子を見る、の分かれ目

ぐったりしている、顔色が悪い、水分がとれないといった様子があれば、夜間・休日を問わず受診する目安になります。朝まで待つか様子を見るかで迷う夜は、こどもの救急で症状を選んで目安を確かめるか、子ども医療電話相談で相談します。

メディカルノートはこの3つを、夜間・休日を問わず受診する区分に挙げています。長野市の「熱が出たら」も、水分が取れない、おしっこの回数が少ないことを急いで受診する目安にしました。資料ごとの文言を並べると次のとおりです。

見るところ 確かめる様子(資料の文言) 出ている資料
元気 元気がなく、ぐったりしている こどもの救急、メディカルノート
呼吸 呼吸があらく、苦しそう こどもの救急
顔色 顔色・皮膚色が悪い こどもの救急、メディカルノート
意識 ずっとうとうとしている こどもの救急
水分・尿 水分が取れない、おしっこの回数が少ない 長野市、メディカルノート
月齢 生後3か月未満の乳児が熱(38℃以上)を出した 長野市、こどもの救急

この表に当てはまらない場合に朝まで待てるかは、資料からは判断できません。家だけで線を引かず、電話の向こうの小児科医師や看護師に今の様子を伝えて決めます。

生後3か月未満は別のルール

生後3か月未満の赤ちゃんでは、38℃以上の発熱が急いで受診する目安になります。長野市は2026年7月14日付のページで、「生後3か月未満の乳児が熱(38℃以上)を出した」場合を急いで受診する目安に挙げています。

こどもの救急の発熱ページも、生後3か月未満かどうかを確認項目に入れています。上の子のときに元気だったので朝まで様子を見た、という経験があっても、月齢の低い子に同じ判断は当てはめません。

もう一つ気をつけたいのが生後1か月未満です。こどもの救急の対象は生後1か月から6歳なので、それより小さい子はサイトの対象から外れます。この場合は子ども医療電話相談で、直接相談します。

生まれて間もない時期の感染症への備えとして、2026年度からは妊婦へのRSウイルスワクチンが予防接種法に基づく定期接種になりました。接種の時期と回数は、同じ回の記事で扱っています。

子ども医療電話相談・救急安心センター事業・救急車の使い分け

子どもの症状で受診を迷うなら子ども医療電話相談、急な病気やけがの相談なら住んでいる地域の救急安心センター事業、緊急性が高いときは救急車です。子ども医療電話相談は受付時間が都道府県で違い、救急安心センター事業は使える地域・対象年齢・受付時間が地域で違います。

子ども医療電話相談は、住んでいる都道府県の相談窓口につながる仕組みです。厚生労働省が2026年5月22日に更新した一覧では、茨城県・埼玉県・静岡県が平日も休日も24時間365日の対応でした。北海道と岩手県は平日・休日とも19時から翌朝8時まで。

救急安心センター事業は消防庁が案内する事業で、医師、看護師、救急救命士に相談できます。緊急性が高いときは救急車の要請につなぐ役割も持っています。ただし全国一律ではありません。2026年7月時点の消防庁の一覧では、群馬県・埼玉県・東京都などが全年齢を対象とする一方、青森県や岩手県などはおおむね15歳以上が対象で、15歳未満は子ども医療電話相談に案内しています。

窓口 相談できる相手・役割 受付時間の例 使える地域・対象
子ども医療電話相談 小児科医師・看護師。休日・夜間の子どもの症状や受診の相談 茨城・埼玉・静岡は24時間365日、北海道・岩手は19時〜翌朝8時(2026年5月時点) 全国。都道府県の窓口につながる
救急安心センター事業 医師・看護師・救急救命士。急な病気やけがの相談、緊急時は救急車の要請へ 群馬は全日24時間(2026年7月時点)。地域で異なる 実施地域のみ。群馬・埼玉・東京などは全年齢、青森・岩手などはおおむね15歳以上

住んでいる県の子ども医療電話相談の受付時間は、厚生労働省の一覧で確かめられます。時間は変わることがあるので、使う前に見直してください。

子どものインフルエンザ予防接種をいつ受けるかは、こちらで整理しています。

電話や受診で聞かれること

手元に用意するのは、子どもの様子を書いたメモです。こどもの救急が確かめている項目をメモしておくと、電話でも受診先でも答えやすくなります。

  • 月齢または年齢と、熱に気づいた時刻
  • 元気や機嫌、うとうとしていないか
  • 呼吸の様子と顔色
  • 最後に水分をとった時刻と量、最後のおしっこの時刻
  • 測った体温と、測った時刻

体温も書きますが、ほかの項目と並ぶ材料の一つという扱いです。夜中に聞かれてから思い出すより、書いたものを読み上げるほうが落ち着いて伝えられます。電話で受診を勧められたら、そのメモを持って出かけます。

翌朝、熱が下がっていても

朝になって熱が下がっていても、見る項目は夜と同じです。ぐったりしている、水分がとれない、おしっこが少ないといった様子が続くなら、受診の目安にあたります。

夜に子ども医療電話相談で相談した、あるいは夜間に受診した場合は、その内容もメモに足しておきます。迷うなら、診療時間内にかかりつけの小児科へ電話し、受診するかを相談します。

子どもの看病で仕事を休むときのことは、こちらの記事で扱っています。

溶連菌や胃腸炎と診断されたあと、いつから登園できるかの目安は病気ごとに違います。同じ回の記事で並べて見られます。

今夜のうちに、上の受診の目安と、住んでいる都道府県の相談窓口の受付時間をスマートフォンのメモに残しておく。そうしておけば次に熱が出た夜、体温計の数字より先に子どもの顔色を見られます。

出典

すべて2026-10-15に確認。

よくある質問

子どもの熱、夜間でも病院に行く目安は?
ぐったりしている、顔色が悪い、水分がとれないといった様子があれば、夜間・休日を問わず受診する目安です。生後3か月未満の赤ちゃんの38℃以上の発熱も、長野市は急いで受診する目安に挙げています。迷うときは子ども医療電話相談で相談できます。
熱が何度あったら夜間救急に行っていいですか?
夜間救急に行くかは、熱が何度あるかだけでは決められません。医師監修のメディカルノートは、体温の高さだけでは重症度を判断できないとしています。呼吸や顔色、水分、意識を見て、迷えば子ども医療電話相談で相談します。
救急車を呼ぶタイミングがわかりません
住んでいる地域に救急安心センター事業があれば相談でき、緊急性が高いときは救急車の要請につながります。地域によっては15歳未満が救急安心センター事業の対象外で、その場合は子ども医療電話相談が案内先です。緊急性が高いときは、迷わず救急車を呼びます。
小児科の受付が終わったあと、夜間に受診するか迷ったら?
夜間に受診するか迷ったら、子ども医療電話相談を使うと、住んでいる都道府県の窓口で小児科医師・看護師に相談できます。受付時間は都道府県で違い、2026年5月時点で24時間365日の県もあれば、19時から翌朝8時までの道県もあります。生後1か月から6歳なら、こどもの救急で症状から目安を確かめる方法もあります。

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