溶連菌のあと、登園はいつから?

子どもの健康memStock編集部
溶連菌のあと、登園はいつから?

溶連菌にかかった子がいつから登園できるかは、国の保育所向けガイドラインでは「抗菌薬内服後24~48時間が経過していること」がめやすです。ウイルス性胃腸炎とRSウイルス感染症は日数で決まっておらず、嘔吐・下痢や呼吸器症状が治まったかどうかで判断します。時間の扱いや提出書類は自治体と園によって違います。

溶連菌は抗菌薬を飲み始めてからの時間で決まる

国のめやすは、抗菌薬を飲み始めてから24~48時間がたっていることです。こども家庭庁の「保育所における感染症対策ガイドライン」(2023年10月の版。2026年10月時点の公開版)は、溶連菌感染症の登園のめやすを「抗菌薬内服後24~48時間が経過していること」としています。

同じ表では、感染しやすい期間を抗菌薬による治療を始める前と、始めてから1日間としています。数える起点は熱が出た日でも受診した日でもなく、最初に薬を飲んだ時刻です。夕方6時に1回目を飲んだなら、24時間後は翌日の夕方6時、48時間後は翌々日の夕方6時。翌朝の登園時間では、まだ24時間に届きません。

自治体の目安は国の文言と同じとは限りません。目黒区(2025年4月時点)は溶連菌について「抗菌薬内服後24時間以上経過し、発熱がなくなり、通常の食事がとれるようになるまで」としていて、時間に熱と食事の条件を足しています。24時間たてば必ず登園できる、とは読めない書き方です。

薬をいつまで飲むかは処方した医師の説明に従います。受診のときに登園できる状態の見通しも聞いておくと、園への連絡がしやすくなります。

夜に熱が上がって、受診するか朝まで待つか迷ったときの目安は、同じ回の記事にまとめています。

胃腸炎・RSウイルスは症状で決まる

胃腸炎とRSウイルス感染症には「何日たてば」という数字がありません。国のガイドラインのめやすは、ウイルス性胃腸炎が「嘔吐、下痢等の症状が治まり、普段の食事がとれること」、RSウイルス感染症が「呼吸器症状が消失し、全身状態が良いこと」です。

病名 感染しやすい期間 登園のめやす 参考様式の書類
溶連菌感染症 抗菌薬の治療開始前と開始後1日間 抗菌薬内服後24~48時間が経過 登園届(保護者が記入)
ウイルス性胃腸炎 症状のある間と症状消失後1週間 嘔吐・下痢が治まり、普段の食事がとれる 登園届(保護者が記入)
RSウイルス感染症 呼吸器症状のある間 呼吸器症状が消失し、全身状態がよい 登園届(保護者が記入)
インフルエンザ ― 発症後5日、かつ解熱後2日(乳幼児は3日)が経過 意見書(医師が記入)
新型コロナ ― 発症後5日、かつ症状軽快後1日が経過 意見書(医師が記入)

こども家庭庁のガイドライン(2023年10月の版)から作成しました。インフルエンザと新型コロナの感染しやすい期間は今回の確認範囲に含めていません。書類は国の参考様式の例です。

表の下2つには「発症後5日」という日数が入り、溶連菌は薬を飲んでからの時間、胃腸炎とRSウイルスは症状だけで書かれています。

胃腸炎は登園のめやすを満たしたあとも、感染しやすい期間が続きます。ガイドラインは症状のある間と症状が消えてから1週間を感染しやすい期間としています。登園を再開した週も、家でのおむつ替えやトイレのあとの手洗いはそのまま続けます。

RSウイルスは、せきが残っている間は「呼吸器症状が消失」をまだ満たしていないと読めます。熱が下がって本人が元気でも、文言どおりなら呼吸器症状が消えるまで待つことになります。

医師の意見書と保護者の登園届、どちらが要るか

国の参考様式では、溶連菌・ウイルス性胃腸炎・RSウイルス感染症は保護者が書く「登園届」、インフルエンザと新型コロナは医師が書く「意見書」の対象例です。ガイドラインの表9は、前者を「医師の診断を受け、保護者が登園届を記入することが考えられる感染症」としています。

登園届の対象でも、受診がいらないわけではありません。医師の診断を受けたうえで、登園できる状態になったことを保護者が書いて出す流れです。受診日と診断名、薬を飲み始めた日時を控えておけば書き込みに困りません。

ガイドラインで使われている書類の名前は、「登園許可証」でなく意見書と登園届です。そのうえでガイドラインは「『意見書』及び『登園届』については、一律に作成・提出が必要となるものではありません」と書いています。自治体独自の様式では、病名ごとの扱いが国の例と異なる場合があります。

入園時のしおりや園のサイトで病名ごとの書類の欄を一度見ておけば、受診の日に様式を持っていけます。

国の「めやす」と園のルールが違うとき

違うときは、在籍している園と、その園がある自治体の基準を確かめて合わせます。国のガイドラインはあくまで「めやす」で、書類も全国一律の提出を求めていないためです。

溶連菌の時間がその例でした。国は24~48時間と幅を持たせ、目黒区は24時間以上に解熱と食事の条件を加えています。

熱の扱いも園で個別に判断されます。横浜市は国のガイドラインを引いて「発熱時の体温は、あくまでもめやすであり、個々の平熱に応じて、個別に判断します」と載せています。園へ連絡するときは、診断名と薬を飲み始めた日時、今の症状を伝えると、園の側も基準に当てはめやすくなります。

休ませる日が続くときに使える看護休暇は、こちらの記事で整理しています。

園で起きた事故がどう報告され、どう数えられているかは、別の記事で扱っています。

小学生は必要に応じて「出席停止」になり、数え方も別

小学校では保育所の「登園のめやす」でなく、必要に応じて学校の「出席停止」の仕組みで扱われます。溶連菌や感染性胃腸炎について目黒区(2025年4月時点)は「必要に応じて校長が学校医(園医)の意見を聞き、第三種の感染症として出席停止にすることがあります」と案内しています。

学校保健安全法施行規則では、第三種の出席停止の期間は、学校医その他の医師が感染のおそれがないと認めるまでが基準とされています。保育所の溶連菌のような「何時間」という数字でなく、医師の判断が基準になります。

区分 根拠 数え方 書類
保育所(登園のめやす) こども家庭庁のガイドライン 溶連菌は抗菌薬内服後の時間、胃腸炎・RSウイルスは症状の回復 意見書か登園届。一律ではない
小学校など(出席停止) 学校保健安全法施行規則(第三種)とされる 医師が感染のおそれがないと認めるまで、とされる 【未確認】学校・自治体に確認

日数の数え方にも決まりがあります。目黒区の表では、症状などが見られた日を0日とし、その翌日を第1日と数えます。月曜に熱が出たなら月曜が0日、火曜が第1日です。

上の子が小学生、下の子が保育園で、2人とも溶連菌と診断されたなら、上の子は学校、下の子は園の基準を別々に確かめることになります。

処方された抗菌薬を最初に飲ませたら、その時刻を薬の袋に書いておく。24時間後と48時間後が何曜日の何時になるかが分かれば、園に電話するときにそのまま伝えられます。

出典

すべて2026-10-15に確認。

よくある質問

溶連菌は何日休ませますか?
国の保育所向けガイドラインに「何日」という決まりはなく、抗菌薬を飲み始めて24~48時間がたっていることがめやすです。目黒区(2025年4月時点)のように、24時間以上に加えて熱が下がり普段の食事がとれることを求める自治体もあります。休む日数は、薬を飲み始めた時刻と園の基準で決まります。
溶連菌の登園許可証は必要ですか?
ガイドラインの言葉では「登園許可証」でなく、医師の意見書か保護者の登園届です。国の参考様式で溶連菌は、医師の診断を受けて保護者が登園届を書く対象例になっています。提出は全国一律ではないため、在籍する園で様式を確かめます。
溶連菌の登園停止期間は決まっていますか?
国の保育所向けガイドラインにあるのは「登園のめやす」で、溶連菌は抗菌薬内服後24~48時間の経過です。小学校では、校長が学校医の意見を聞いて第三種の感染症として出席停止にすることがあります。こちらは学校保健安全法の仕組みです。
胃腸炎は何日たてば登園できますか?
日数では決まっていません。国のガイドラインのめやすは、嘔吐・下痢などの症状が治まり、普段の食事がとれることです。症状が消えてから1週間は感染しやすい期間とされています。

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