子どもの無断課金、気づいたら何をする?

子育てとお金memStock編集部(更新: 2026年10月22日)
子どもの無断課金、気づいたら何をする?

子どもが親に無断でゲームに課金した分の返金は、AppleやGoogleなどの決済元への返金申請と、ゲーム会社への未成年者取消しの申し出で求めます。2つは別の手続きです。取消しが使えるのは課金した時点で18歳未満で、親の同意がなく、自由に使ってよいと渡したお金の範囲を超え、年齢を偽っていない場合です。どれかが欠けると認められないことがあります。親のアカウントや親のカードで払われていると、親が決済したとみなされる場合もあります。

気づいた日にすること

明細と購入履歴を保存し、決済元へ返金を申請して、パスワードと支払い方法を変えます。

国民生活センターの相談ページ(2026年7月31日更新)が載せる最近の事例4件のうち3件は、就学前から中学生の子による親に無断の課金でした。1件はクレジットカードの履歴で小学生の息子の高額課金に気づいた相談です。

やること 相手 用意するもの
明細と購入履歴を保存する ― カード明細、ストアの購入履歴
子どもに経緯を聞く 子ども 日時・端末・ゲーム名のメモ
返金を申請する Apple・Google、キャリア決済なら携帯会社 購入履歴、経緯のメモ
パスワードと支払い方法を変える ― ストアのアカウント、カード
未成年者取消しを申し出る ゲーム会社 子どもの年齢がわかるもの
相談する 消費者ホットライン ここまでのやりとりの記録

Appleで買ったものはreportaproblem.apple.comから返金を申請し、Appleが承認するかを決めます。2026年10月時点のサポートページは、対象を「一部のアイテム」としています。Google Playも一部の購入をポリシーに基づいて払い戻す場合があるとし、家族が誤ってアカウントを使ったときの払い戻しリクエストを案内しています。

キャリア決済(携帯電話の料金とまとめて払う方法)だった場合の返金の扱いは【未確認】です。契約している携帯会社の窓口で確かめてください。

子どもには、責めるより先に、いつ・どの端末で・どのゲームに課金したか、年齢を聞かれて何と答えたかを聞いておきます。聞いた内容は、未成年者取消しを申し出るときの説明材料にします。

ゲームの課金については、こちらの記事もあります。

未成年者取消しが通る条件、通らない条件

18歳未満の子が親の同意なくした課金は、原則として取り消せます。ただし自由に使ってよいと渡したお金の範囲内だった場合と、年齢を偽って大人だと信じさせた場合は、取り消せないことがあります。

根拠は民法です。5条は「未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない」と定め、同意のない行為を取り消せるとしています。同じ条には処分を許された財産の範囲内なら同意がいらないという例外があり、おこづかいで払った課金がこれにあたるかが争点になります。

21条は「制限行為能力者が行為能力者であることを信じさせるため詐術を用いたときは、その行為を取り消すことができない」と定めます。経済産業省の「電子商取引及び情報財取引等に関する準則」(2025年2月改訂)によれば、単に「成年ですか」に「はい」を押させるだけの画面なら、詐術にあたらず取り消せると考えられます。ただし年齢や画面の作りをあわせた判断で、確認画面の有無だけでは決まりません。

条件 取消しが通る方向 通らない方向 根拠
課金したときの年齢 18歳未満 18歳以上 民法5条・法務省
親の同意 同意していない 同意していた 民法5条
お金の範囲 渡したおこづかいを超えている 自由に使ってよいと渡した範囲内 民法5条
年齢確認 「成年ですか」に「はい」を押しただけ 大人だと信じさせるため年齢を偽った 民法21条・準則
使ったアカウント 子どもの課金だと示せる 親が決済したとみなされる 国民生活センター

おこづかいについては、同じシリーズのこちらの記事もあります。

親のアカウント・親のカードだった場合

本当に子どもが課金したのかが争点になり、親が決済したとみなされることがあります。国民生活センターは2024年3月の注意喚起で、子どもが親のアカウントで課金した場合について「アカウントの所有者である保護者が決済を行ったとみなされる場合もあります」と書いています。

購入の日時と経緯を記録しておきます。時系列のメモにしておけば、窓口ごとに同じ説明を一から繰り返さずに済みます。

何が証拠として認められるかの公的な基準は、今回参照した資料では確認できませんでした。

クレジットカードについては、こちらの記事もあります。

申し出の順番と窓口

決済元やゲーム会社に申し出て、必要に応じて消費生活センターへ相談します。決済元の返金はストアのポリシーによる対応で、民法の未成年者取消しとは別の手続きです。

決済元には、子どもが親に無断で課金したことと、購入の日時・金額を伝えます。ゲーム会社には課金したときの子どもの年齢と親が同意していないことを含めた経緯を伝え、未成年者取消しを申し出ると書きます。

それでも話が進まなければ、消費者ホットラインに相談します。最寄りの消費生活センターなどを案内する窓口です。2026年10月時点で、つながりにくいときは国民生活センターの平日バックアップ相談(平日10〜16時)が使えます。

国民生活センターに寄せられるオンラインゲームの相談は、年齢を問わない全体で2023年度8,473件、2024年度7,191件、2025年度6,234件でした。小中高生に限った2022年度の相談は4,024件で、契約購入金額の平均は約33万円です。2025年3月公表の調査では、2023年度の平均既支払額が小学生で10万円を超え、中学生で20万円近くでした。どれも相談が寄せられた事案の数字で、家庭の課金額の平均ではありません。

国民生活センターの旧Q&A「消費者トラブル解説集」は2026年9月7日に終了しました。古い記事のリンク先ではなく、同センターの「オンラインゲーム」の相談ページを見ます。

18歳になった子の課金は取り消せない

課金した時点で18歳になっていれば、高校3年生でも未成年者取消しは使えません。2022年4月1日から18歳・19歳は未成年者でなくなり、法務省は「成年になってした契約については、未成年者取消しはできず、契約から生じる責任を果たさなくてはなりません」と説明しています。

分かれ目は学年でなく、課金したときの年齢です。同じ高校3年生でも、17歳のうちの課金と18歳の誕生日以降の課金とでは扱いが変わります。明細を見るときは、課金の日付と子どもの誕生日を並べておきます。

二度目を防ぐ設定

課金を親の承認制にします。Appleなら「承認と購入のリクエスト」、Google Playなら購入の承認設定です。

Appleの「承認と購入のリクエスト」を使うと、子どもがアプリを買ったりApp内課金を使ったりするとき、親の承認が必要になります。ファミリー共有で子ども用のApple Accountを作ることが前提です(2026年9月更新のサポートページ)。Google Playの購入の承認設定はGoogle Playの課金システムを通じた購入にだけ適用され、それ以外の決済方法は対象外です。

国民生活センターは子ども専用のアカウントを作り、ペアレンタルコントロール(保護者が利用を管理する機能)で管理するよう勧めています。アカウントの決済とキャリア決済の両方に認証をかけることも挙げています。

おこづかいでの課金を認めるなら、月にいくらまでかを家のルールとして子どもと決めておきます。今夜は子どもの端末の設定画面を開き、承認の設定が入っているかを見るところからです。

出典

すべて2026-10-18に確認。

よくある質問

Appleに返金を申請して通らなかったら、もう返金されない?
Appleの返金はApple側のポリシーによる対応で、民法の未成年者取消しとは別の手続きです。Appleの返金とは別に、ゲーム会社に未成年者取消しを申し出ることはできます。話が進まなければ消費者ホットラインで相談できます。
高校1年生の高額課金も取り消せる?
課金した時点で18歳未満なら、未成年者取消しの対象になりえます。親の同意がない、自由に使ってよいと渡したお金の範囲を超えている、年齢を偽っていない、といった事情で結論が変わります。18歳になってからの課金は対象外です。
買ったアイテムをもう使ってしまっていても、返金を求められる?
使ってしまった場合に結論がどう変わるかは、今回参照した資料では確認できず【未確認】です。使ったことも含めて経緯をそのまま伝え、回答に納得できなければ消費者ホットラインで相談します。
Google Playで子どもが勝手に課金しないようにするには?
Google Playの購入の承認設定を使い、課金を保護者の承認制にします。この設定はGoogle Playの課金システムを通じた購入にだけ適用され、それ以外の決済方法は対象外です。

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memStock編集部

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