妊婦の10万円(胎児1人)、いつ届く?

市役所で妊娠の手続きを済ませると、次に気になるのは入金日です。
妊婦の10万円がいつ届くかは住んでいる市区町村によって違い、しかも2回に分かれます。妊婦のための支援給付は、妊婦給付認定の後に5万円、胎児の数の届出の後に胎児1人につき5万円を支給する制度です。2026年10月時点で、さいたま市は申請を受理した月の翌月末、静岡市は申請受付月の2か月後の月末以降と案内しています。
胎児が1人なら合計10万円、2回に分けて届く
1回目は妊婦給付認定申請をして認定を受けた後に5万円、2回目は胎児の数の届出をした後に胎児1人につき5万円です。こども家庭庁の案内(2025年3月)には「妊婦給付認定後 5万円」「妊娠しているこどもの人数の届出後 こどもの人数×5万円」とあります。
1回目の申請は医療機関で妊娠を確認した後から、2回目の届出は出産予定日の8週間前の日から出せます。双子なら2回目は10万円で、合計15万円。所得制限はないと、兵庫県太子町が住民向けのQ&Aで答えています。
| 段階 | 出すもの | 出せる時期 | 金額 | 受け取りの目安(例) |
|---|---|---|---|---|
| 1回目 | 妊婦給付認定申請 | 医療機関で妊娠を確認した後 | 5万円 | 武蔵野市は申請の翌月末 |
| 2回目 | 胎児の数の届出 | 出産予定日の8週間前の日から | 胎児1人につき5万円 | 武蔵野市は申請の翌月末 |
制度は2025年度(令和7年度)に始まりました。2022年度(令和4年度)の補正予算から続いていた「出産・子育て応援交付金事業」を、法律に基づく制度として実施し直したものです。
1回目はいつ振り込まれる
自治体の案内を並べると、およそ1か月の差があります。さいたま市と武蔵野市は申請の翌月末、静岡市は申請受付月の2か月後の月末以降でした。
| 自治体 | 受け取り時期の案内 | 受け取り方 | 案内の時点 |
|---|---|---|---|
| さいたま市 | 市が受理した月の翌月の末日 | ― | 2026年10月19日確認 |
| 武蔵野市 | 申請の翌月末(1回目・2回目とも) | 妊産婦本人名義の口座かギフトカード | 2026年10月19日確認 |
| 静岡市 | 申請受付月の2か月後の月末以降 | ― | 2026年9月30日更新 |
| 町田市 | ― | 口座振込か同額分の電子クーポン | 2026年5月20日更新 |
さいたま市の案内では、電子申請でも紙の申請でも、不備がなければ市が受理した(紙は到着した)月の翌月末が支給日です。月末が休日なら直前の平日、12月だけは28日になります。書類に不備があると、補正が終わった月の翌月末まで後ろにずれます。
10月に申請が受け付けられた場合で比べると、さいたま市なら11月末、静岡市なら12月末以降。静岡市は振込時期の理由を「給付審査においてデータ化された妊娠届出情報等との突合を行う都合上」と説明しています。ほかの自治体の差も同じ理由によるのかは国の資料では確かめられず、審査の手順の違いが影響している可能性があります。
同じ市区町村から届くお金でも、児童手当は支給月が偶数月と決まっています。振込日の読み方はこちらの記事で整理しています。
2回目の届出はいつからできる
国の制度では出産予定日の8週間前の日から届け出られるので、出産後とは限りません。ただ、実際にいつ案内が来るかは自治体によって違います。
こども家庭庁の案内には「妊娠しているこどもの人数の届出 …出産予定日の8週間前の日から」と書かれています。予定日が2027年3月1日なら、56日前にあたる2027年1月4日ごろから出せる計算です。
一方、町田市は2026年5月20日更新のページで、2回目について「申請方法は『こんにちは赤ちゃん訪問』を受けた際にご案内します」としています。この場合は出産後、訪問を受けてからの手続きになります。国の届出可能日と自治体の運用は別物なので、住んでいる市区町村がどちらの案内をしているかを妊娠後期に入る前に見ておくと迷いません。
2回目の受け取り時期も自治体ごとで、武蔵野市は2回目も申請の翌月末としています。
口座振込なら妊婦本人名義を求める自治体がある
夫や祖父母の口座では受け取れないと明記する自治体があります。大阪市の制度案内(2026年4月1日)は「妊婦支援給付金は妊婦(もしくは、産婦)のみ申請できます」とし、父親や祖父母は受け取れないと説明しています。
武蔵野市も振込先を「認定を受けた妊産婦名義のみ」の銀行口座に限っています。家計の口座を夫の名義でまとめている家庭なら、妊婦本人の口座番号を申請の前に手元に用意しておきます。
受け取り方は現金の振込だけではありません。町田市は1回目・2回目とも口座振込か同額分の電子クーポンを選べ、武蔵野市は振込のほかにギフトカードも用意しています。ギフトカードを選んだ場合も、申請の翌月末に書留で案内が届きます。
引っ越し・里帰り・流産死産のとき
流産・死産等の場合も給付の対象です。こども家庭庁の案内は「流産・死産等の場合も支給の対象になります」と明記しており、医療機関で流産等を確認した日以降に届け出られます。
手続きの詳細は、住んでいる市区町村のページか窓口で確かめます。
妊娠中に引っ越す場合や里帰り出産の場合の申請先と、受け取り済みの1回目の扱いは、住んでいる市区町村への確認が必要です。転居が決まった時点で、いまの市区町村と転入先の両方の窓口に問い合わせておくと、手続きの抜けを防げます。
出産育児一時金や出産費用の無償化とは別の制度
妊婦のための支援給付は市区町村の給付で、健康保険から出る出産育児一時金とも、議論が続いている出産費用の無償化とも別の制度です。名前に「出産」「支援」が並ぶため、混同しやすい組み合わせでした。
| 制度 | 出すところ | 金額 | 時点 |
|---|---|---|---|
| 妊婦のための支援給付 | 市区町村 | 5万円+胎児1人につき5万円 | 2025年3月の国の案内 |
| 出産育児一時金 | 加入している公的医療保険 | 子1人につき原則50万円(条件により48.8万円) | 2023年4月1日以降の出産 |
| 出産費用の無償化 | ― | 制度設計を議論中 | 2026年10月16日の厚生労働省資料 |
出産育児一時金は、在胎22週以降で産科医療補償制度に加入する医療機関での出産なら1児50万円、それ以外は48.8万円です。直接支払制度を使うと、保険者から病院などの出産施設へ直接支払われます。
出産費用については、厚生労働省の2026年10月16日の資料が「具体的な制度設計の詳細について、妊産婦の当事者・産科医療関係者を交え議論」としています。2026年10月時点で、全国一律に始まった制度ではありません。
無償化がいつから、どこまでの話なのかは、こちらの記事で追っています。
妊娠届から子どもが1歳になるまでに受け取れるお金を、時期の順に並べた記事もあります。
出産予定日が分かったら、その56日前の日付を母子健康手帳の予定日の横に書き込んでおくと、2回目の届出を出しそびれずに済みます。
出典
すべて2026-10-19に確認。
- 妊婦のための支援給付のご案内(こども家庭庁・2025年3月25日) https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/be80930d-51d1-4084-aa3e-b80930646538/42e36027/20250325_policies_shussan-kosodate_52.pdf#page=1
- 妊産婦への伴走型相談支援と経済的支援の一体的実施(こども家庭庁・2025年4月1日) https://www.cfa.go.jp/policies/shussan-kosodate
- 妊婦支援給付金案内(兵庫県太子町・日付記載なし) https://www.town.hyogo-taishi.lg.jp/material/files/group/12/ninkyutirasi.pdf#page=2
- 妊婦のための支援給付(静岡市・2026年9月30日) https://www.city.shizuoka.lg.jp/s2873/s001912.html
- 妊婦のための支援給付について(さいたま市・日付記載なし) https://www.city.saitama.lg.jp/002/001/014/008/003/p119427.html
- 大阪市妊婦のための支援給付制度案内(大阪市・2026年4月1日) https://www.city.osaka.lg.jp/kodomo/cmsfiles/contents/0000647/647360/seidoannai20260401.pdf#page=2
- 妊婦のための支援給付(町田市・2026年5月20日) https://kosodate-machida.tokyo.jp/soshiki/3/1/8/11384.html
- 妊婦のための支援給付・妊婦等包括相談支援事業(武蔵野市・日付記載なし) https://www.city.musashino.lg.jp/shussan_kodomo_kyoiku/ninshin_shussan_boshihoken/ninshin/1049406.html
- 出産育児一時金等について(厚生労働省・日付記載なし) https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/shussan/
- 出産育児一時金(全国健康保険協会・2023年4月1日) https://www.kyoukaikenpo.or.jp/benefit/childbirth/002/index.html
- これまでの議論の経緯(厚生労働省・2026年10月16日) https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001759827.pdf#page=29
よくある質問
- 妊婦支援給付金はいつ振り込まれますか?
- 市区町村ごとに違います。2026年10月時点で、さいたま市と武蔵野市は申請の翌月末、静岡市は申請受付月の2か月後の月末以降と案内しています。さいたま市では、書類に不備があるとさらに遅れます。
- 妊婦給付認定申請とは何ですか?
- 妊婦のための支援給付の1回目、5万円を受け取るための申請です。医療機関で妊娠を確認した後から出せます。大阪市の案内では申請できるのは妊婦本人のみで、父親や祖父母は受け取れません。
- 所得制限はありますか?
- ありません。兵庫県太子町の住民向けQ&Aに「所得制限はありません」と書かれています。
- 出産後の2回目はどうすれば受け取れますか?
- 胎児の数の届出を出すと、胎児1人につき5万円が支給されます。国の制度では出産予定日の8週間前の日から出せるので、出産前に手続きできる場合もあります。町田市のように、出産後の「こんにちは赤ちゃん訪問」で申請方法を案内する自治体もあります。
- 出産費用の無償化とは違う制度ですか?
- 違う制度です。妊婦のための支援給付は2025年度に始まった市区町村の給付で、出産費用の無償化は2026年10月時点で制度設計を議論している段階です。
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