節分の豆は何歳から?5歳以下は食べない

節分の豆は、消費者庁が5歳以下の子どもには食べさせないよう呼びかけている食品です。奥歯が生えそろわない時期の子どもは、硬い豆をかみ砕く力が十分ではなく、丸のみや破片が気管に入る事故につながります。6歳の誕生日を境に安全になるという線でもありません。豆まきは、拾って口に入れないよう個包装の豆を使い、後片付けを徹底します。
5歳以下に食べさせないのは奥歯と気道の問題
奥歯が生えそろわず、かみ砕く力と飲み込む力がまだ足りない年齢だからです。消費者庁は2022年1月28日の「子どもを事故から守る!」Vol.580で、硬い豆やナッツ類を避ける理由を「奥歯が生えそろわず、かみ砕く力や飲み込む力が十分ではない子どもは」と書き出して説明しています。
2026年1月30日のVol.678も節分を取り上げ、「節分の豆は、丸飲みしてのどに詰まらせやすい食品です。5歳以下の子どもには、食べさせないようにしましょう」と呼びかけました。2021年1月のVol.540、2022年1月のVol.580と同じ「5歳以下」です。2026年10月時点で確認できる最新の呼びかけも、この年齢のままでした。
事故の件数も記録に残っています。東京都生活文化局が2020年1月に出した資料では、2010年12月から2017年12月末までに、豆やナッツ類が原因の子どもの誤嚥(食べ物が気管に入ること)事故が27件報告され、約6割が入院を要しました。集計元は消費者庁に寄せられた報告です。
日本小児科学会の資料(2025年8月改訂)には、2014〜2019年の食品による14歳以下の窒息死80件のうち、5歳以下が73件で約9割だったとあります。こちらは食品全体の数字で、節分の豆による死亡数ではありません。
事故の件数が何を数えているのか、母数と集計期間の見方は別の記事で整理しています。
「5歳以下」は6歳から安全という線ではない
予防のために示された年齢の範囲で、6歳になった日から豆が安全な食べ物に変わるという意味ではありません。Vol.678の事故事例には、豆まきの豆を丸のみして直後にせき込んだ9歳の子どもの例が載っています。
年齢の書き方は、資料によって少しずつ違います。
| 資料(発行日) | 発表元 | 年齢の書き方 |
|---|---|---|
| 子供の豆やナッツ類の誤えんに気をつけて!(2020年1月29日) | 東京都生活文化局 | 5歳になるまでは食べさせない |
| 子どもを事故から守る!Vol.540(2021年1月28日) | 消費者庁 | 5歳以下には食べさせない |
| 子どもを事故から守る!Vol.580(2022年1月28日) | 消費者庁 | 5歳以下が欲しがっても与えない |
| 子どもを事故から守る!Vol.678(2026年1月30日) | 消費者庁 | 5歳以下には食べさせない |
東京都の「5歳になるまでは」は5歳の誕生日の前までを指し、消費者庁の「5歳以下」は5歳の1年間も含みます。家族の間で目安が割れたら、範囲の広い消費者庁の「5歳以下」に合わせておけば迷いません。2つの文言の違いがどういう経緯で生まれたのかを示す資料は、今回確認できませんでした。
箱や資料に書かれた年齢が何を表しているかは、おもちゃの対象年齢を扱った記事も参考になります。
小さく砕いても避ける理由
砕いた破片でも、気管に入ると肺炎や気管支炎につながるリスクがあるからです。Vol.540は「小さく砕いた場合でも、気管に入り込んでしまうと肺炎や気管支炎になるリスクがあります」と書いています。
丸のみを防ごうとして豆を細かくしても、小さな破片が気管に入るという危険は残ります。煎った大豆は硬く、5歳以下の子どもはかみ砕く力が十分ではありません。
落花生をまく家もあります。落花生を名指しした記載は、今回確認した消費者庁の資料にはありませんでした。呼びかけの対象は硬い豆やナッツ類で、落花生の中身なら食べさせてよいとも書かれていないため、5歳以下の子には食べさせない側にそろえておくと迷いません。
豆まきを続けるなら個包装と片付けの順番
豆まきそのものはやめなくてかまいません。消費者庁はVol.580で、5歳以下の子どもがいる家庭の豆まきについて「個包装されたものを使用するなど工夫して行い」、拾って口に入れないよう後片付けを徹底するよう書いています。
Vol.678も「豆まき後、床に落ちた豆が残っていないか確認しましょう」と呼びかけています。
| 方法 | 5歳以下への配慮 | 片付け | 出典 |
|---|---|---|---|
| 煎り大豆をそのまま | 床に残った豆を子どもが拾って口に入れるおそれ | 床に落ちた豆が残っていないか確認する | 消費者庁 Vol.678 |
| 個包装の豆 | 消費者庁が例として挙げた方法 | 袋の数を数えて回収できる | 消費者庁 Vol.580(個包装の使用のみ記載) |
ここからは資料に書かれた手順ではなく、段取りの一案です。まく前に袋の数を数えて紙に書いておきます。まき終わったら、子どもが拾いに行く前に大人が袋を集め、数が合うかを確かめます。足りなければ床と家具の下を見て回り、見つかるまで子どもを部屋に入れません。
2027年の節分は2月3日です(国立天文台の暦要項)。節分は国民の祝日ではなく、内閣府の2027年の祝日一覧にも入っていません。夕食の前後に豆まきをするなら、片付けの時間まで見込んでおくと、寝る前の床に豆が残りません。
ほかの年中行事の日付と、法律で決まった日かどうかは、年間カレンダーの記事にまとめています。
豆を食べない子にどう参加してもらうか
消費者庁の資料にある方法ではありませんが、5歳以下の子には、個包装の袋や紙で作った豆を歳の数だけ数える役を任せる方法があります。食べる場面だけを外して、まく・数える・集めるは子どもの役目のままにできます。
上の子や大人が豆を食べる場面が、いちばん目を離しやすいところです。Vol.580は、兄姉が食べていても「5歳以下の子どもが欲しがっても与えないようにしましょう」と書いています。
園の豆まきで配られた豆を持ち帰ってきたときの扱いは、家庭で決めることになります。今回確認した資料に記載はありませんが、袋のまま大人が預かり、上の子や大人が食べるという方法があります。園で豆を食べる予定があるかが気になるなら、前もって園に聞いておくと、家での説明とそろえやすくなります。
なぜ豆をまくのか、なぜ大豆なのかという問いは、国立国会図書館のレファレンス協同データベースに図書館への質問事例として載っています(2024年3月の事例)。食べられない年齢のあいだは、豆の意味を一緒に調べることも行事への参加になります。
世田谷区の食育資料は、お食い初めで一汁三菜の本膳を用意し「子どもに食べさせる真似」をすると説明しています。
2027年2月3日、豆をまく前に袋の数を紙に書いておく。その1枚があれば、片付けがどこで終わるかを家族の誰もが確かめられます。
出典
すべて2026-10-27に確認。
- 「子どもを事故から守る!」Vol.678 節分を安全に過ごしましょう(消費者庁・2026年1月30日) https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/child/project_001/mail/20260130
- 「子どもを事故から守る!」Vol.540(消費者庁・2021年1月28日) https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/child/project_001/mail/20210128/
- 「子どもを事故から守る!」Vol.580(消費者庁・2022年1月28日) https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/child/project_001/mail/20220128/
- 子供の豆やナッツ類の誤えんに気をつけて!(東京都生活文化局・2020年1月29日) https://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.lg.jp/attention/documents/kigaikiken_goen202001.pdf#page=1
- 食品による窒息 子どもを守るためにできること(日本小児科学会・2025年8月31日改訂) https://www.jpeds.or.jp/society-activities/column/proposals-assertions/50123.html
- 令和9年(2027)暦要項 二十四節気および雑節(国立天文台・2026年2月2日) https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/yoko/2027/rekiyou272.html
- 国民の祝日について(内閣府・2027年の祝日一覧) https://www8.cao.go.jp/chosei/shukujitsu/gaiyou.html
- レファレンス事例詳細「節分ではなぜ豆をまくのか」(南アルプス市立図書館/国立国会図書館レファレンス協同データベース・2024年3月1日) https://crd.ndl.go.jp/reference/entry/index.php?id=1000346785&page=ref_view
- 日本の食文化を大切にしましょう(世田谷区・日付記載なし) https://www.city.setagaya.lg.jp/documents/3007/p6-7.pdf#page=1
よくある質問
- 節分の豆は、幼児はいつから食べても平気?
- 消費者庁は、5歳以下の子どもには節分の豆を食べさせないよう呼びかけています(2026年1月時点)。2歳の子はこの範囲に入ります。6歳になれば安全という線は示されておらず、9歳の子が丸のみしてせき込んだ事例もあります。
- 幼稚園の豆まきで豆をいただくそうですが、家ではどうすればいい?
- 家に持ち帰った豆は袋のまま大人が預かり、5歳以下の子には食べさせず、上の子や大人が食べる方法があります。気になる場合は前もって園に予定を聞いておくと、家での説明とそろえられます。
- 歳の数だけ豆を食べる風習、5歳以下の子はどう数える?
- 消費者庁の資料にある方法ではありませんが、豆を食べる代わりに、個包装の袋や紙で作った豆を歳の数だけ数える方法があります。消費者庁は、兄姉が食べていても5歳以下の子が欲しがったときに与えないよう呼びかけています。
- 落花生をまく地域ですが、落花生なら食べさせても大丈夫?
- 落花生を名指しした記載は、今回確認した消費者庁の資料にはありませんでした。消費者庁は硬い豆やナッツ類を5歳以下の子どもに食べさせないよう呼びかけており、殻付きでまく場合も中身の扱いは変わりません。
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