本人申告制度、3機関で共有でも登録は別々

くらし・安全memStock編集部
本人申告制度、3機関で共有でも登録は別々

本人申告制度は運転免許証などの本人確認書類をなくしたり画像が漏えいしたりしたことを、自分の信用情報に登録しておく手続きです。CIC・JICC・KSCの違いは加盟会社と申込方法、手数料にあり、申告コメントが3機関で交流されていても、CICとJICCは他の機関への登録も勧めています。2026年10月時点でJICCはスマホ申込を止めていて、手書き申込書の郵送で受け付けています(27日に確認)。

本人申告で登録されること、防げないこと

申告すると、紛失・盗難や名義の悪用防止といった本人申告コメントが自分の信用情報に登録され、加盟会社が審査で照会したときに目に入ります。少なくともKSCでは、本人申告は加盟会員の与信判断を拘束しません。

全国銀行個人信用情報センター(KSC)は本人申告が加盟会員の与信判断を拘束するものではないとし、「センターが悪用の防止効果を保証するというものではない」と書いています。コメントを見た会社がどう判断するかは、その会社しだいです。申告すれば悪用を完全に防げるわけでも、申告したから審査に通らなくなると決まるわけでもありません。

効く範囲にも限りがあります。KSCへの信用情報の照会は預金口座開設時には行われないため、KSCへの申告でなりすましによる口座開設まで止められる仕組みではありません。

警察への届出を先に済ませる必要があるかは、機関ごとに確かめます。JICCのFAQは「警察に届け出されていなくても本人申告コメントの登録はできます」と答えています。

3機関の加盟会社と、画像だけの漏えいが対象か

加盟会社は機関ごとに異なり、ある機関の加盟会社が別の機関の情報を必ず見るとは限りません。現物が手元にあって画像だけが漏れた場合も、JICCとKSCは申告できると公式FAQに書いています。

JICCの本人申告コメントは紛失・盗難、名義の悪用防止、同姓同名の別人あり、保証人拒否の4種類です。現物は手元にあるが画像などが流出した場合について、JICCは「本人申告コメントの登録は可能です」と答え、名義の悪用防止を登録できるとしています。KSCのFAQも、本人確認書類の画像データ等が第三者に漏えいした可能性がある場合に申告できると答えています。

CICの申込ページが挙げる区分は紛失・盗難と名義冒用の2つでした。画像の漏えいだけの場合にどちらの区分になるかは、今回確認した公式ページで明記を見つけられず【未確認】です。

タイムズカーの不正アクセスでは、暗号化された本人確認書類画像にアクセスされ外部送信の痕跡が確認された対象が1,464,800件あったと、パーク24が2026年10月23日に公表しました。パーク24は影響を受けた顧客に個別通知を実施しているとしています。免許証の現物を持ったまま画像が外部送信の対象になった人は、このケースにあたります。

項目 CIC JICC KSC
登録できる内容 紛失・盗難、名義冒用 紛失・盗難、名義の悪用防止、同姓同名の別人あり、保証人拒否 本人確認書類の画像データ等が漏えいした可能性がある場合も対象(ほかの区分は【未確認】)
現物が手元にあり画像だけ流出 【未確認】 登録できる(名義の悪用防止) 申告できる
申し込める人 【未確認】 満15歳以上の本人(代理人は不可) 未成年の本人も可。親権者が法定代理人として郵送申告も可
申込方法(2026年10月27日時点) インターネット、郵送 手書き申込書の郵送(スマホとQRコード付き申込書は一時停止中) インターネット(マイナンバーカードが必要)、郵送
登録期間 登録日から5年間 登録日から5年間 登録日から5年を超えない期間
期間内の削除 本人の申出で可(登録時の受付番号が必要) 本人の届出で可 【未確認】

申込方法と手数料(2026年10月27日時点)

2026年10月27日時点でネットから申し込めるのはCICとKSCで、JICCは手書き申込書の郵送で受け付けています。3機関すべてに出す場合、いま使える方法でいちばん安い組み合わせは合計2,611円です。

機関 方法 手数料 備考
CIC インターネット 1,000円 税込
CIC 郵送 1,000円 税込
JICC スマホ申込 700円 2026年10月22日から一時停止中
JICC 郵送(手書き申込書) 1,111円 コメント1種類あたり。受付を継続
JICC 郵送(QRコード付き申込書) ― 2026年10月22日から一時停止中
KSC インターネット 500円 マイナンバーカードが必要
KSC 郵送 2,403円 本人開示・申告手続利用券を購入して同封

CICはインターネットと郵送のどちらも1,000円です。JICCのスマホ申込は700円ですが2026年10月22日から一時停止中で、使えるのはコメント1種類あたり1,111円の手書き郵送です。JICCは再開日を示しておらず、安全を確認したあと公式サイトで知らせるとしています。

KSCはインターネットなら500円で、本人確認にマイナンバーカードを使います。郵送の場合は本人開示・申告手続利用券(2,403円)を買って同封し、内訳は申告手数料2,060円と発券手数料343円です。マイナンバーカードがなく3機関とも郵送にすると、1,000円、1,111円、2,403円の計4,514円かかります。

KSCは電話やメールでの申告を受け付けていません。2026年10月27日時点で、申込みが増えて登録まで通常より相当の日数がかかると案内しており、具体的な日数は示していません。

KSCのネット申告でマイナンバーカードを使う前に、カードの期限の見方をこちらで確かめておけます。

1つに出せば足りるか

足りるとは言えません。CICもJICCも、自分のところだけ登録すればよいかという質問に、他の機関への登録を勧める形で答えています。

申告コメントそのものは3機関で交流されています。JICCによると、CIC・JICC・KSCはCRINというネットワークで本人申告コメント情報などを交流しており、「本人確認書類の紛失・盗難等に係わる本人申告コメントも交流しています」とFAQにあります。

それでも個別登録を勧める理由は加盟会社の違いです。JICCは他の機関の会員がJICCの情報を必ず利用するとは限らないと説明しています。CICも加盟企業が機関ごとに異なることを挙げ、「必要に応じて他の信用情報機関にも登録することをおすすめします」としています。

10代の子の本人確認書類が漏れたときは、申し込める人の条件が機関で分かれます。JICCが受け付けるのは満15歳以上の本人からだけで、代理人は申し込めません。KSCは未成年の本人も申し込めるほか、親権者が法定代理人として郵送で申告することもできます。

免許証画像の流出通知を受けたとき、再交付の前に何をするかは同じ回の別記事で扱っています。

登録期間と削除、自分がカードを作るときの影響

登録期間はCICとJICCが登録日から5年間、KSCは登録日から5年を超えない期間です。CICとJICCは期間内でも本人の申出で削除できます。

自分がクレジットカードやローンを申し込むとき、申告コメントがどう扱われるかは、今回確認した範囲では記述を見つけられず【未確認】です。与信判断を拘束しないというKSCの説明からすると、扱いは申込先の会社が決めることになります。

CICでの削除には登録時の受付番号が要ります。JICCも本人の届出で削除できますが、2026年10月27日時点ではスマホアプリからの削除申込も止まっています。

クレジットカードと信用情報の背景は、こちらの記事で扱っています。

受付番号の控えは、流出通知の手紙やメールと同じ場所にまとめておくと、5年のあいだに自分でローンを組むことになっても、削除の手続きで探し回らずに済みます。

流出の通知を受けたあと、パスワードをどの順で変えるかはこちらにまとめています。

出典

すべて2026-10-27に確認。

よくある質問

免許証をなくしたら、CIC・JICC・KSCのどれに申告すればいい?
3機関それぞれへの登録が勧められています。申告コメントは3機関で交流されていますが、加盟会社が機関ごとに違うため、CICとJICCはどちらも他の機関への登録を勧めています。2026年10月27日時点の手数料はCIC 1,000円、JICC 郵送1,111円、KSC ネット500円・郵送2,403円です。
CICで登録すれば、ほかの機関には登録しなくてもいい?
CICは公式FAQで、必要に応じて他の信用情報機関にも登録するよう勧めています。加盟企業が機関ごとに異なるためです。JICCも同じ趣旨で、各機関への個別登録を勧めています。
本人確認書類の情報が漏えいした場合も、本人申告できる?
JICCとKSCはできると公式FAQに書いています。JICCでは名義の悪用防止のコメントを登録します。CICで画像の漏えいだけをどの区分で受け付けるかは、確認した公式ページでは明記を見つけられませんでした。
本人申告にデメリットはある?
手数料がかかり、登録はCICとJICCで登録日から5年間、KSCで5年を超えない期間残ります。自分が申し込んだときにコメントがどう扱われるかは、今回確認した範囲では記述を見つけられませんでした。KSCは本人申告が加盟会員の与信判断を拘束しないとしています。CICとJICCは期間内でも本人の申出で削除できます。
申し込んでから登録までどれくらいかかる?
KSCは2026年10月27日時点で、申込みが増えて通常より相当の日数がかかると案内しています。具体的な日数は示されていません。CICとJICCの日数は今回確認できていません。
m
この記事を書いた人

memStock編集部

memStock編集部は、家族の豊かな暮らしと家計管理を応援する記事制作チームです。ライフハック・節約・投資・保険など、日常生活とお金に関する実用的な情報を、確かな専門知識と多様な視点から分析・提供しています。読者の皆様が抱える日々の悩みや将来への不安を解消し、ワンランク上の生活を実現するためのヒントが詰まった記事をお届けします。 「家族の暮らしをより豊かに」をモットーに、わかりやすく実践的なコンテンツで皆様の人生設計をサポートします。

関連記事