子どもと行く万博、その価値はどこに?体験して分かったこと

万博に子どもを連れて行くことには、どのような価値があるのでしょうか。テレビで見る華やかなイメージとは裏腹に、実際にはパビリオンの抽選システムや混雑といった現実的な課題もあります。
今回は、そうした実情を踏まえつつ、子どもたちが何に心を動かされ、何を感じるのかを掘り下げます。巨大な建築物がもたらす感動、多彩なパビリオンでの展示、そしてNFTといった新しい技術の活用まで。実際に足を運んでみて初めて見えてきた、子どもにとっての「体験」の意味について考えていきます。
子どもも行きたいって言うから行ってみた
山田:より良い家族の暮らしを考える、memStock podcast。こんにちは、4人家族の山田です。
小林:こんにちは、1人家族の小林です。今回は「子どもにとっての万博とは」というテーマで、より良い家族の暮らしについて考えていきます。
山田:(大阪・関西)万博が始まってからも、そもそもあまり行く気がなかったんですけど。大阪で開催するのがそれこそ数十年ぶりだということと、今後日本でいつ開催されるかわからないというのもあり、子どもにも見せてあげたいなという気持ちと、テレビで盛んに特集されていて子どもも「行きたい」というような形になったので、ちょっと行ってみようかというところで、先週行ってみたんですよ。
小林:お、先週ですか。
山田:はい、ちょうど先週、行ってみて。それで、実際に子どもにとって万博って意味があるのかなと。大人もそうなんですけど、特に子ども。感受性が豊かな時期に万博を体験するのが良いのかどうか、というようなところを考えてみたいな、と。
小林:良いのかどうかで言えば、良いんじゃないですか? 悪いということはないとは思いますけどね。
山田:そうですね。行った方が良いのは確かかもしれないですけどね。でも、実際に行ってからの話をする前に、(万博に)行く前にいろいろとつまづいたんですよ。
「誰が当たってんだ…」パビリオンの抽選は全滅
山田:まず何から話すかというと、万博自体、行って何をするかとなった時に、基本的にはパビリオン。各国が出展していたり、著名な人というかクリエイティブな人が何かを出展しているじゃないですか。
小林:アートとかが入っているんですよね。
山田:そうそうそうそう。落合(陽一)さんとかね。
小林:アーティストなのかはわからないですけど。
山田:まあアーティストなのかはわからないですけど。それこそくまモンの人(小山薫堂)とかね。いろいろな人が(パビリオンを)出していたりするんですけど。実際、そこに行かないと意味はないのかなと思っていて。で、今回の万博は「並ばない万博」というのを目指していたみたいで、結構行く前から「抽選」とかが行われるんです。
まず最初に、2ヶ月前抽選みたいなものがあって、2ヶ月前までに抽選して当たったらそのパビリオンに行けますよ、というものだったんですけど、急遽行くことになったので2ヶ月はもう過ぎていて、それはもう終わっています、と。それで、その抽選には参加できませんでした。
その次が、7日前抽選といって、7日前までに申し込んで7日前に抽選が当たるというのがあって、第5希望までかな? 選べるんですけど。いろいろなパビリオンを調べてどこがいいかみたいな話をしながら見ていたのですが、それも全部外れてしまって。
そして、3日前ぐらいに「先着」で申し込めるみたいなのがあるんですけど、そのサイトは3日前の申し込みのタイミングから行っても全然繋がらなくて。それで、入れたタイミングではもう(予約枠が)何も空いてないみたいな。
小林:え、じゃあどこも行けないじゃないですか。
山田:そういう状態なんです。(今回の話の)前提として、行くまでの事前抽選は全部外れましたよ、という話で。それで、ネットとかを見ていたら、結構みんな行けない、みたいな。「誰も当たらない」、「誰が当たってんだ」みたいな話とかもあって。それで、結構どうしようかみたいな話になったんですけど、雰囲気とか、いろいろ(会場を)見るだけでも感じるものはあるんじゃないか、みたいな。チケットも買ったし行くしかないな、という感じで行ったわけなんですよね。
すごい並ぶよって話に、子どもはどんどん憂鬱に…
小林:パビリオンの予約ができていなくてもチケットだけ買えるというのはどうなんでしょうね。
山田:逆なんですよね。チケットを買わないと抽選ができないんですよ。
小林:それなのに、抽選に当たらなかったら(パビリオンには)どこも入れない。
山田:そうです。どこも入れないというか、万博の会場には入れます。パビリオンには入れない(ということです)。
そのパビリオン自体もいくつか種類があって、抽選オンリーのものと、先着入場みたいな感じで並んでいたら入れますよというようなものとかもあって。アメリカ館とかは並ばないと入れないんです。抽選はなくて並んで入るタイプなんですけど、並ぶ列とかもすごい長くて。ディズニーランドか、というぐらいの長さになっていたので。
小林:大阪だったらUSJって言ってほしかったですけどね。
山田:確かに。そうですね。
アメリカ(館)とかもめちゃ混んでるし、基本的には抽選に当たっていない人たちは、すごく並ばないといけないというものがあるので、結構大変です。特に子どもとかって並ぶのに飽きちゃうじゃないですか。だから結構大変だなあというので、ちょっと憂鬱な気持ちで実際行きました、という。
小林:入場制限とかはないんですね。チケットは買おうと思えば買える。
山田:いや、ある。あるみたいなんですけどあってないようなもので、結構入れない日はないみたい。今のところ、制限がかかってる日はなさそうな感じではありますね。ただ、(まず)チケットを買って。チケットは平日チケットと、休日チケットと、いつでも入れるチケットみたいな、値段はちょっと違ってて。買った後に、入場日予約みたいなのをするんですよね。ちょっと複雑で。
小林:私から聞いたんですけど、その辺はちょっとテーマから逸れるので(説明は)省きましょうか。
山田:でも複雑性という意味では、結構面倒くさい仕組みにいろいろとなっているんですよね。だからその辺はちょっと大変だなあというところではあるんですけど。実際、(開催して約2ヶ月経っても)「まだ混んでますよ」みたいな話はネットとかで見ていたので、ちょっと気合い入れて行ってみました。
小林:お子さんは「混んでますよ」というのを認識した上で、それでも行きたいという感じだったんですかね。
山田:うーん、最初は「行きたい」と言ってたんですけど、(当日が)近づくにつれて、「なんかあんまり」、「どっちでもいいな」みたいな感じにはなっていて。
小林:パビリオンの予約は取れないし。
山田:そうそう、「予約が取れない」という話もしたりとか、「すごい並ぶよ」みたいな話をしていると、どんどん憂鬱になっていくみたいな。
小林:なるほどね。そうでしょうね。
山田:そう、モチベーションは下がっていくな、みたいな。ただ、建築物みたいなものも結構ちゃんと作られているみたいだから、「そういうものを見るだけでも楽しいんじゃない?」みたいな話にはなってた感じですね。まあ、本末転倒というか、なんかよくわからない感じにはなってたんですけど。
それで、行ってみて。アクセス自体はすごく良くて、新大阪からJRで。JRで1本で、シャトル(バス)。
小林:JRですか? 地下鉄だった記憶があるんですけど。
山田:いや、両方あるんですよ。JRで桜島まで行ってそこからシャトルに乗るか、弁天町までJRで行って1回乗り換えて(地下鉄で)現地まで行けるかみたいな。そのまま現地でシャトルを使わずに直接入れるかみたいな。で、直接入れる側はめっちゃ混んでるんですけど、そっちから私たちは行った感じです。
遠足ならアリ?でも半数の学校は行かない現実
山田:それで、行った時に結構ちゃんと、まあ大人は大変なんですけど、子どもに対してはちゃんとできてるなと思ったのが、子ども専用の車両。子ども専用車両みたいなのがあって、地下鉄で。
小林:ほう。じゃあそこでは、車両に乗る段階で分かれるんですか? 親と。
山田:いや、さすがにそれはちょっとわけわかんない感じになってしまうので。
小林:子ども連れ専用ということですか?
山田:いや、子ども連れは普通に一般車両に乗らないといけないんだけど、その子ども専用車両というのは、遠足とか。
小林:ああ、そういうことですね。学校とか。
山田:そうそう、修学旅行とか、学校関連の人たちが乗る車両で。それは結構快適そうというか、めっちゃ空いてる感じで。逆に一般車両はめっちゃ混んでるみたいな感じではあったんですけど。そこはちょっと、未来を見せてあげたいみたいな学校側の配慮な感じはしましたね。
小林:学校側?
山田:学校側というか、市? 違うか。
小林:府じゃないですか?
山田:府かな。府がやってるやつで。その辺は大人じゃなくて子どもを、子どもにとってより良い体験をさせるみたいなところはありましたね。
それで、実際家族でうちは行ったんですけど、学校で行くというのはすごいありだなあというのは感じて。学校で、結構多かったんですよ。遠足とか、修学旅行なのかもしれない、中学生とかはひょっとしたら修学旅行かもしれないけど。
小林:イメージとしては大阪府とか、大阪・関西万博なので、関西の中学校とか小学校は行くのかなとは思うんですけど。
山田:そうですよね。私の妹が大阪に住んでるんですけど、妹の子どもは遠足で行ってましたね。
遠足自体は普通に学校から行くんですけど、なんか汚染、夢洲って元々ゴミの島みたいなところなので、汚染が結構あるみたいな、噂なのか実態はちょっとわからないんですけど、(そんな話が)流れてて。大阪の学校でも保護者が結構反対してる学校が多くて、半分ぐらいの学校は遠足でも行かないみたいな話らしいんですよね。実際、行ってどうなのか、みたいなのはあるんですけど。
小林:ゴミっぽかったですか? ゴミっぽいって言ったらあれですけど。
山田:うーん、ゴミっぽい感じではないけど、万博会場以外のところは、それこそ今(大阪)IRの建設してたりとか、なんかすごい埃っぽい感じはしました。海沿いだけど埃っぽい感じはしましたね。だから、空気がいい感じではないよね。
あと今、水質汚濁みたいな問題になってて、噴水も停止してて。なんとか菌? 吸ったら肺炎になるみたいな菌(レジオネラ属菌)がすごい噴水で出てて。で、今噴水ももう全部完全ストップしてるので、夜とかも噴水ショーみたいなのがなくなってて。だから、目玉がちょっとなくなってる感じではあるんですよね。
小林:なるほどね。じゃあ、今回のテーマで言うところの、子どもの健康にとってはあまり良くないかもしれないですね。
山田:良くないかもしれない。うん、可能性はあるなあとは思いました。
小林:行くとしてもマスクとかした方がいいのかなって感じですかね。
山田:マスクで防げるようなものなのかどうかもちょっとわからないんだけど。だから学校、小学校とかで行くんだったら、みんな行くからまあ行くだろうなあ、みたいな感じではあるんですけど、結構行ってる学校が多くて。
で、実際見てたら、小学生は基本的に引率というか、先生が連れてそれぞれのパビリオンを周るみたいな形になっていて。パビリオンも優先的に、団体で入れるみたいな形なので。抽選に当たってなくても、一般客は抽選に当たらないと入れないけど、普通に団体専用のところから入ってるっぽかったので、そういう意味で言うと、いろいろ効率的に子どもたちは遠足だと周れそうだから、それはすごいありだなと思いましたね。
(パビリオンの)中自体も、後で話そうと思ったけど、私たちも基本ほとんどパビリオンを見れてないからよくわからないというか、中の話はちょっとわからないんですけど、パビリオンに入れてるという意味で言うと、すごい良さそうだなとは思いましたね。体験としてね。
小林:行くのであれば。学校で行く場合は、って話ですね。
山田:そうです。あと、中学生とか、高校生もいたのかな? は、基本自由行動っぽかったので、パビリオンは基本多分入れないんですよね、並ばないと。でも滞在時間とかは結構限られてそうだから、結構みんな大屋根リングという。
小林:(万博の)目玉になってるやつですね。
山田:そう、屋根、目玉の。屋根みたいなところの下で、結構みんなたむろって話してたので、それ万博でやる意味あるのかな? みたいなところはあったりとかはしますね。
小林:でも、子どもだけでってなったら、そこまで興味を持てないかもしれないですね。
山田:そうそう、自分で入るかっていったらね。もし私が万博に学生の時に行って、自由行動って言われたら多分並ばないなとは、ちょっと思いましたかね。
小林:じゃあ、もし中学生とかが(学校で万博に)行っていたとしても、子どもにとっていいなあって思うのであれば、改めて家族で行った方がいいとかなんですかね。
山田:そうかもしれないですね。実際、万博体験という意味だとね。うーん、そうなんですよね。
親も説明できない…コンセプトが謎のパビリオン
山田:で、実際行ってみて、子ども連れで行ってみて、子どもにとってどうだったかみたいな話をしたんですけど。基本、滞在時間は4時間いかないぐらいだったんですよね。
小林:短いですね、結構。
山田:短いですよね。ただ、暑い、6月でも結構気温も25℃超えてて暑いというのと、あと並ぶのも、アメリカ館で120分とか。
小林:長いですね。
山田:120分さすがに並んで展示だけみたいなのって、子ども的にどうなん? みたいな話で。並ぶかどうかというのを(子どもに)聞いてみたけど、「並ばない」という判断になったので、じゃあやめとこうっていって。
で、iPS細胞が目玉というのがあったので、iPS細胞は見ようかみたいな。でも行ってみたら同じぐらい並んでいて、「やめる」という判断になり。で、すんなり入れたのが、スペイン館と、あとオーストラリア館みたいなのが20分ぐらいで入れたので入ってみて。
で、入ってみて思ったんですけど、万博って基本的にその国の多分大使館の人が推したい、今この国はこういうところに力を入れてるよ、みたいな推したいことを展示するみたいな形だったりすると思うんですけど、ちょっとコンセプトがよくわからなかったというか。スペイン館は、なんだったっけな? 海。海をテーマにした展示で、「我々は海をすごい大切にしてます」みたいな。スペインとはもう完全にかけ離れた内容だったので、子どもにとって、どういうことなのかみたいな説明が親としてもできないみたいな。
小林:でも説明とかって書いてないんですか?
山田:書いてるんですけど、なぜスペインが海を(テーマに)やってるかはわからなかったですね、結局見ても。
小林:そんなことあります?
山田:スペインがどう海を大切にしてるかみたいな展示はあったけど、なぜ海に対してフォーカスしてるかは、「スペインは海に囲まれてる」という説明しかなかった。
小林:いやでも、それは結構大事なとこじゃないですか? やっぱり海に囲まれてたら。
山田:そんなこと言ったら、じゃあ日本も海の展示になっちゃうじゃん。どの国もだいたい。
小林:動機の一つという。
山田:一つってことね。うん。まあまあまあ。それで、オーストラリアは模造された木の、自然がテーマで、木に偽物のコアラがついてたりとか。
小林:偽物。
山田:偽物というかぬいぐるみというか、ついてたりとか。あとモニターにオーストラリアの自然の映像が映し出されるみたいな感じで。親としては、これは別に現地に行くのなら、オーストラリアに行くのならまだしも、展示として見る意味はあまり、あるのかな? みたいな。個人的な意見ね。
小林:でもどちらかというと、いろんな国のものがあるので、文化をいろいろ知れるという意味では、いいんじゃないかなというのは思いますよね。その国に行っちゃうとその国の文化しかわからないじゃないですか。詳しくは知れるけど。
山田:そうですね。
小林:こういうものがあるんだというのを知るという点では、子どもにとってはいいのかな、とは思いますけどね。
情報が溢れる今、展示だけでは弱いのかも
山田:そう。だからいろいろな国があって、この地球にはいろいろな国が存在していて、いろいろな文化があって、いろいろなものの考え方があるんだよというのを学ぶという意味ではいいなと思いつつ、展示だとちょっと弱いなというのが感想でしたね。伝わりづらいというか。触ったりとか体験できるところもあったりするんだけど、それって日本のメーカーとか企業がやってる展示とかはそうなんだけど、そうじゃないところ、基本海外のパビリオンとかは展示が中心なので、体験するという感じではないのかなとは思いましたよね。
で、これはどうなんだろうというのを考えてみたんだけど。結局、それこそ前回の大阪万博、何十年か前の万博は、それこそ情報が少なかった。世の中に情報が溢れてない。それこそ世界の情報って、テレビもみんなの家庭にあるわけじゃないし、で、それこそネットもないしという中で、情報が入ってこない。世界の情報が入ってこない中で、それこそ月の石とかいろいろ見たら、それこそ感じるものがたくさんあると思うんだけど、今って情報ってすぐ手に入る時代だから、展示だけで伝わるというものがあまりないのかなというのは感じましたね。
小林:展示がメインなんですね。
山田:展示がメインなんですよ。
小林:でもそれって、人気のないというか、並ばなくていいところだからそうだったってことじゃないんですかね。
山田:うーん、まあそこもあると思うんだけど、もちろんリサーチはしたのでいろいろ見たけど、基本はやっぱり展示なんですよね。目玉の展示があって。
小林:展示館というぐらいですからね。
山田:そうそうそう。パビリオンだしね。そう、だから展示が中心で。
レストランの混み具合が尋常じゃなかった
山田:で、一応レストランとかついてたりするんですよね。その国の料理が食べれるよ、みたいな。
小林:そうですね。
山田:それはありだなとは思ったんだけど、レストランの混み具合がちょっと尋常じゃないので、いやわざわざそこまでしてスペイン料理食べます? みたいな感じではあったから、もうちょっと何か手軽にサクサク買えるような仕組みとかがあればまた違うのかな、みたいな。それこそあれだね、よくなんかやってるじゃないですか、キッチンカーで各国の料理を食べれます、みたいな。ああいう感じにした方が、よりいろいろな国の料理とかを手軽に味わえていいのかなとは思いましたね。
小林:なるほどね。あまりどんなところでも食べれるよという風にしちゃうと良くないとかあるんでしょうね。
山田:そうなんですよ。そう。
で、私的には周ってみて思ったのが、いやこれちょっと非効率だなと思って。それこそみんながみんな並びたいわけじゃないし、なんならディズニーとかみたいにファストパスとか、課金制にした方が。それこそ「予算がない」とか、「全然儲かってない」みたいな、「税金どうするんだ」みたいな話があったじゃないですか。だったらもうそこを課金にしちゃえばいいのになあって、払う人は払うのになあって思ったんだけど。
小林:そこはちょっと理念と食い違いそうな気はしますけどね。
山田:そうなんですよ。で、結局調べたら、理念が理由でできなかったという話なんですよね。うん。
小林:私でも想像できるぐらいの理由なんですけど。
山田:まあまあそうだろうなと思いつつ。でも、だとしたら抽選制ももうちょっと何かあるだろうな、(他の)やり方があるんじゃないかな、みたいなのは思ったりとかね、したんですよね。
NFTスタンプは新しい試みで面白かった
山田:で、全体的にネガティブな意見かというと、そうでもないかなと思っていて。取り組みとして結構面白かったのが、各国のパビリオンにスタンプが置いてあるんですよね。スタンプラリー的な感じで、国のスタンプ、推してるプロダクトというか文化的なスタンプが押せて。スタンプラリー的に周れば周るほど集められる、みたいなのがあって。
で、単純な物理的なスタンプだけじゃなくて、NFTスタンプというのもやってたんですよね。このNFTスタンプは、「EXPO2025デジタルウォレット」というアプリがあって、そのアプリをダウンロードして持っておくと、各パビリオンに置いてるQRコードを読み込むだけでそのNFTが集められますよ、みたいな。ちょっと新しいテクノロジーを使ってやってるみたいなところは、取り組みとしてはすごい良かったですよね。
小林:なるほどね。
山田:各国のパビリオンを、並ぶからもう行きたくないなと思ってたけど、行く理由みたいなのもできるから。
小林:それは並ばずに、並ぶの(待機列)とは別のところに置いてある?
山田:別のところに。パビリオンのそばに置いてるみたいな感じなので、それを集めるだけでも、子どもにとってはひょっとしたら面白いかもしれないですね。
小林:スタンプがどんなものかにもよりますけどね。集めたいようなスタンプなのかどうかとかあるじゃないですか。
山田:うん、そうですね。それは、まあそれはあまり触れないようにしようと思ってたけど、集めたいようなスタンプではなかった。うん、いや、ただ、うん、そうですね。
小林:まあでも、そのスタンプを見て、「これはなぜこのスタンプなんだろう」みたいな、考えたりするわけじゃないですか。
山田:そうですね。うんうん。
小林:「なぜアメリカはこのスタンプなんだろう」みたいな。そういう意味では意味があるのかな。
山田:まあ、そうですね。うん。
目玉のはずが…「空飛ぶクルマ」は飛ばず
山田:未来を感じるみたいな、コンセプト的には未来に触れるみたいなのが万博の醍醐味の一つかなと思っていて。今回の目玉の一つの、空飛ぶタクシー? みたいなの(空飛ぶクルマ)をちょっと見たいなと思ってて。
小林:あれ、飛ばないんですよね。
山田:まあまあ、結論、飛ばないんですけど、一応展示はあるんですよね。
小林:開幕する直前にもうやりませんみたいなニュースを見た気がしたんですけど。
山田:一応開幕した直後に1回飛んで、なんかプロペラが回らなくなって不具合があって、やめたんですよね。で、一応空飛ぶタクシー展示ブースみたいなのがあって、それは並ばずに見れたんですけど。結論、万博の目玉になるようなテクノロジーではなさそうな感じではありましたね。うん。
結局、新しい未来みたいなところを、感じられるほどのものが展示されてない。リサーチも含めてね。
小林:行ってないけどリサーチしたところ(も含めて)。
山田:リサーチしたところそこまでなさそうな感じ。で、各アーティストがやっているパビリオンの展示の部分に関しては、ちょっと私がアートがわからないので割愛しますが、そこはひょっとしたら感じられるのかもしれない。感じられる人にとっては。
小林:でも、子どもがそういうのを感じるかどうかはわからないので、行ってみた方が良かったんじゃないですか?
山田:いや、入れない。全部そのパビリオンは抽選制なんですよ。
小林:そうなんですね。
山田:そう。だから未来が感じられる可能性があるとこ(パビリオン)は全て抽選制なので。その抽選に当たらないと入れないんですよね。未来を感じられない、各国の文化を主張するところに関しては並んだら入れるけどそこは展示、というのがまあ結論かなというところですね。
小林:なるほどね。文化だけだったら別に万博に行く必要はないですからね。
山田:そうなんですよ。うん。それこそいろいろあるしね。美術館がその国のやつをやってたりとか。アートといえば美術館に行けばいいしね。博物館とか。なので、それこそiPS細胞(のパビリオン)もめっちゃ並んでるけど、絶対日本のやつだから(将来)どこかで展示するじゃないですか。(万博ではなく)後でいいなと思ったりとか。うーん。なので、万博自体は……。
「楽しかった!」と「別に…」兄弟で分かれた感想
山田:まあ一つ言うと、「大屋根リング」はめちゃめちゃすごかった。建築物としても、世界最大の木造建築をあの短期間で作って。で、実際登ってみたら、結構頑丈で。すぐ崩れそうな感じなのかなと、まあ崩れるわけないけど。
小林:そんな(崩れそうな)ものには登らせないですよ。
山田:壊す前提だから、そこまでしっかり作り込んでないのかなと思ったら、結構ちゃんと作り込んでいて。いや、まあ当たり前なんですけどね。
小林:そんな当たり前の話を言われても。何を言うとるんですか。
山田:当たり前なんですけど、ちゃんと作られててすごいな。めっちゃでかいんですよ。
小林:取り壊せるというのは、メンテナンス性とかを考えなくていいとかという、そういうことなんですよね。別に強度を疎かにしていいってことではないので。着眼点がちょっと違うのかなとは思うんですけど。
山田:もちろんそうなんですけど、想像してたよりも迫力がある感じなので、それを見るだけでも子どもにとっては価値があったかなって。それに関しては、「めっちゃすごい」って(子どもが)言ってたので。
小林:そうでしょうね。そういうのは間近でみないと。
山田:そうそうそう、間近で見ないとわからないし、うちの子どもはマイクラが好きなんですけど、「マイクラで作ってみたい」みたいな。
小林:なるほどね。
山田:インスピレーションが湧くという意味で言うと、各国のパビリオン自体もいろいろな特徴のある建築になっているので、そこはすごい価値が、それを見るだけでも、それに興味がある子どもたちには価値が、価値を感じられるんじゃないかなという風には思いましたね。
山田:まとめると、万博は実際に行ってみないとわからない部分というのは、あるかなと思っていて。万博に対しての、その中で働いてる人の頑張りとか。結構やっぱり各国、呼び込みとかしてるんですよね。頑張って来てもらおうという取り組みはしていて。あとやっぱり(待機)列が長いので、各国の人たちが他のパビリオンの邪魔にならないように、みたいなので結構大変、苦労していたので、その辺は、並ばない万博って言いつつも並んでしまってるところをなんとかしようみたいな、頑張ってたのはすごい印象的でしたね。
子ども的には、全体的にそこまで見せてあげられなかったというのはあるんですけど、万博という取り組み自体、なぜやってるかみたいなのと、建築物のすごさみたいなのを知れたというだけで、行った価値はあったかなという感じですね。
小林:お子さんのリアクションみたいなのは、(大屋根)リングの話しか聞けてないんですけど、実際に行ってみてどうだったかとか、そういうことは聞きましたか?
山田:上の子は、建築が結構好きだから、そういう建築物とかを見て「すごい楽しかった」みたいな。
小林:なるほどね。
山田:で、下の子は、まあ、基本的にずっと歩いてたので「疲れた」としか言ってなかったですね。「面白かった?」という質問に対して、「うん、別に」という感じでしたね。
小林:あー。
山田:なんか、そうですね。それこそオーストラリア館とかスペイン館に入って、で、いろいろな映像とかを見たりするけど、普段やっぱりYouTubeとかでいろいろ見れちゃうし、映像を見るだけだったら別に行かなくていい、みたいな印象ではあったみたいですね。何か触ったりとか体験できるところはまた別なので、今回は(抽選に)当たらなかったけど、そういうところ、それこそ落合さんの「null²(ヌルヌル)」というパビリオンは、結構話題になっていて、体験としてすごい面白い、みたいなのがあったので、そういうとこ(体験型のパビリオンに)行けたらまた違ったのかなというところで。まあ、行かなかった、行けなかったけど。行けたら(私たち家族とは)また違う体験をした人もいるのかもしれないなとは思いましたね。
バーチャル万博の方が未来を感じるかも?
小林:エンディングです。今回は「子どもにとっての万博とは」というテーマで、より良い家族の暮らしについて考えていきました。
山田:本編でちょっと(本題から)ずれそうだから言わなかったんですけど、今回の万博って「バーチャル万博(〜バーチャル会場~)」というのが付随してあって。
小林:ほう。
山田:NTTとドコモ(NTTグループ)がやってるのかな? 各パビリオンを再現したバーチャル、VR的なシステムを作ってて、アプリ上でそのバーチャル万博に入ると、いろいろなパビリオンに仮想的に行った感じになれるみたいなアプリがあるんですけど。実際にそれをやってみたんですけど、ポケモンみたいな感じ。ポケモンGOみたいな感じ。
小林:位置情報(を利用する)とかということですか?
山田:あ、違うな、位置情報じゃない。ポケモンGOじゃない、ポケモンだな。ポケモンみたいな感じで、いろんな世界に行くみたいなのを、パビリオンの中で行って周るみたいなのを体験できて。で、やってみたんだけど、ちょっと似て非なるものだったので、なんかちょっと違うなと思いつつ。
ただ、これがもっと、VR、よりリアルな体験ができるようになると、実際のリアル万博じゃない方が、ひょっとしたら、未来を感じられる取り組みができるんじゃないかなというのはちょっと思いましたね。これ、今回のバーチャル万博はそこまでクオリティは高くない、まあ予算的なものもあるのかもしれないけど、将来的にはそれが何かARグラスとかを使ってできるようになれば、世界中のみんながわざわざ万博会場に行かなくても同じような体験ができるというのを、できるんじゃないかという想像には至りましたね。うーん、取り組みとしてはすごい良いなとは思ったけど。
熱意より義務感?根本的にやる意味はあるのか
小林:そこまで万博が続いているかはわからないですけどね。
山田:確かにね。万博である必要性みたいなところはね、議論されそうですよね。
小林:だってもうテクノロジーのイベントとかが普通にあるので。
山田:あるし、そっちの方が体験としてはね、感動もあるかもしれないですしね。
で、全ての国がやらないといけないみたいな感じになってるところが良くないのかもしれないよね。各国も数年おきに何か出し物としてやらないといけないみたいな。やってなかったら取り組んでないみたいな風に見られるみたいな、義務感みたいなところが。昔は何かを推し出したいという熱意を持ってやってたと思うんだけど、熱意よりも多分義務感が勝ってる気がするんだよね、今はね。だからそれがやっぱり根本的な、さっき小林さんが言ったような、根本的にやる意味あるの? みたいな話に繋がっていきそうな気がしますね。
小林:だから私的には興味を全く惹かれなくて。
山田:愛知でやってた時に愛知万博にね、愛知に住んでて行かなかったぐらいだからね。
小林:そうですね。
山田:興味ないんだろうね。
小林:興味ないから、どういった子どもにとってのプラスの視点があるのかな? というので(今回のテーマを)楽しみにはしてたんですけど、あまりなさそうでしたね、今回の話だと。
山田:そうだね。あったら良かったんだけどね。
小林:話としてあったのは、未来と、アートな部分と、文化的な部分だったとは思うんですけど。文化だったら別にね、万博である必要はないし、アート的な部分もそれぞれ、さっき山田さんが言ったようにいろんなね、美術展とかいろいろあるので、そっちでもいいっちゃいいのかなとは思うんですけど、「未来感がない」というのがすごく残念ですよね。
山田:未来感、未来っぽいところに、それこそ日本のやってる何十年後かの自分を投影できるみたいなやつ(パビリオン)に入れなかったからね。入れたらまた違った意見になってたかもしれないんですけど。みんながそれに入れるような仕組みに、何回か行って何回か抽選して入れる、みたいなのじゃなくて、とりあえずみんな体験できるよ、みたいな形になってればまた違うのかもしれない。
小林:そうなんですよね。未来的な技術を一般向けにというか、体験させるみたいなのが意義としてあるとは思うんですけど、それを体験できる人がほとんどいない。
山田:限られてるみたいなね。
小林:抽選で受かった人しか行けないみたいな。
山田:そうなんだよね。だから結局それをみんなが体験できていないから、みんな伝えられなくて。で、「万博並んでたよ」みたいな意見になっちゃうとやっぱり、「え、それって行く意味あるの?」みたいな感じになっちゃうから。やっぱりもうちょっと、なんか幅広く使える、みんな体験できる取り組みになってたら良かったかもしれないですね。
抽選に当たっても、もう行かないかな…
小林:最後に一つ聞きたいのは、まだ期間あるじゃないですか、万博。10月ぐらいまででしたっけ? あるので、その間に例えば抽選を何回かして、当たったらもう1回行きたいですか?
山田:抽選するためにはチケットを買わないといけないから。
小林:チケットを購入して。
山田:しないですね。
小林:しないですか? 10月までだったら何回でも応募できるじゃないですか。
山田:あー、うんうんうん、しないですね。しないというか、そもそも暑いから。
小林:これから暑くなりますからね。
山田:夏やる、オリンピックとかもそうだけど、もう温暖化になってね、厳しくなってきたから、夏にやるものじゃないし、下手したら高齢者、子どもとかもね、熱中症になったりとかしそうだから、ないかな。うん、行かないかな。
小林:わかりました。じゃあ今回はこの辺で、ということで。また次回お会いしましょう。ありがとうございました。
山田:ありがとうございました。
今回は、子どもと訪れる万博について、その体験価値を多角的に考えました。未来を感じさせるテクノロジーやアートに触れる機会がある一方で、混雑や抽選といった現実的な課題も見えてきました。子どもたちが何に興味を持ち、何を感じるかは、行ってみなければわからない部分も大きいかもしれません。壮大な建築物に感動したり、あるいはただただ歩き疲れてしまったり。そうした体験の一つひとつが、家族の思い出としてどのように残っていくのか。大きなイベントをきっかけに、家族でのお出かけの意味を改めて考えてみるのも良いかもしれません。
memstock編集部
memStock編集部は、家族の豊かな暮らしと家計管理を応援する記事制作チームです。ライフハック・節約・投資・保険など、日常生活とお金に関する実用的な情報を、確かな専門知識と多様な視点から分析・提供しています。読者の皆様が抱える日々の悩みや将来への不安を解消し、ワンランク上の生活を実現するためのヒントが詰まった記事をお届けします。 「家族の暮らしをより豊かに」をモットーに、わかりやすく実践的なコンテンツで皆様の人生設計をサポートします。
山田 尚貴
カリフォルニア州立大学ロングビーチ校卒業後、NTTPCコミュニケーションズでシステムエンジニアとして金融機関等のシステム運用などに携わる。2009年、株式会社エニドアを創業し代表取締役に就任。クラウドソーシングサービスの開発・提供を行う。M&Aにより会社を売却後、上場企業のグループ会社の経営を6年行った後、株式会社modoを創業し代表取締役に就任。家族向けのサービスmemStockの開発を行う。 二級ファイナンシャル・プランニング技能士、証券外務員一種を保有。2児の父。



